平田一

ソルジャーの平田一のレビュー・感想・評価

ソルジャー(1998年製作の映画)
3.1
2024年69本目。

40年間も戦場で老若男女を殺し続け、次世代の台頭でお役御免の旧式ソルジャー。捨てられた旧ソルジャー、トッドが自分を助けてくれた人々を救うために立ち上がるアクション映画。

やはりこれも悪くなかったSFアクションものですね。随所のB級エッセンスが効いていたのが良かったし、廃棄物処理惑星って響きがとってもそそります(確かミレニアム・ファルコン号あるって話を聞いたけど)。そこで生活する住人の掘り下げも良いというか、トッドの人間性が戻る説得力もありました。

特にボクが好きなのは、トッドに命を救われて、お礼に(手編みの)マフラーを編んで、プレゼントをしたがっているマイケル・チクリス演じるジミー。クリスマスのパーティーでサンタクロースの格好で、気さくにトッドと接するときのキュートすぎる愛嬌や友達になりたかったトッドが離れてしまったときに見せた寂しさや、旧ソルジャーと合流したトッドの側にいたときの「ダチの隣に絶対いるぞ!」な覚悟露わな表情が、実はヒロインなんじゃないか?と思える存在感でして、まさかマイケル・チクリスさんに可愛さ感じてしまうとは。「ミッション:インポッシブルシリーズ」のサイモン・ペッグ級ですよ!

ポンコツ上官も逆襲するトッドたちにビビりまくって、ションベンを漏らしてしまう安い悪役なんだけど、しっかりと使い物にならない悪役を全うして、演じるジェイソン・アイザックスも一周回ってニヤニヤです。

だから午後ロードとかサタ☆シネでの堪能にものスッゴくピッタリなアクション映画でしたね。生まれたときなら感情を奪われた兵士という、加害者であり被害者の立場であるトッドには、同情の余地を誘う設定がありありで、近未来が舞台もいうのも、それに拍車をかけていて、それでも堪能できるかが評価の分かれ目かもですね。
平田一

平田一