あっくん

ザ・ライダーのあっくんのレビュー・感想・評価

ザ・ライダー(2017年製作の映画)
4.7
気になっていた作品がNetflixに配信✨(๑•̀ㅂ•́)و
クロエ・ジャオ監督をアカデミー賞受賞へ導かせるきっかけとなった作品✨

🐎あらすじ
アメリカ中西部のサウスダコタ州。
自閉症の妹とギャンブル癖のある父と暮らす主人公ブレイディはロデオの期待の星で馬の調教師もしてたが、落馬で頭にケガを負った影響で発作的に握りしめた手が動かなくなるなどの後遺症が残り、医師からは乗馬をとめられていた。

馬を愛すブレイディにとってそれは、人生の道を大きく閉ざすようなものだった。
身体をむしばむ後遺症の恐怖と捨てきれないロデオ復帰への思いの狭間でもがきながら、自分の生き方を模索していく。

🐎感想
地味なのに凄い作品だと感じてしまった💦(・・;)
とても静かな雰囲気と共に、ジワジワと心に沁みてきます💦
フィクションだけどドキュメンタリーにも思えてくる不思議な作品!🤔
アメリカでは高く評価されているにも関わらず、日本未公開作品なのが信じられない隠れた名作かと思います💦

広大で寒々しい静かで美しい大地…。(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠)
…まるで主人公の心情を表すかの様にも感じます。
夢…そして心の支えを失った時はどうすればいいのか?
どん底から這い上がるのはそう簡単なものじゃない…。
夢を諦め、現実に目を向けてもそれでいいのか?
夢に向かっても、夢を諦めても、どっちにしても勇気がいる事…。
色々と彷徨う主人公ブレンディーが少しずつ再生していく姿を見守っていきながらも、こういった葛藤を経験した方々は沢山いるかと思う意味では共感が伝わると思います。
シンプルだけど、とても重要なテーマでもある作品ですね🎶

本作はノマドランドでアカデミー賞を獲得した女性監督クロエ・ジャオの長編映画二作目(ノマドランドより前)。
別映画の撮影中に出会ったカウボーイをモデルとし、キャスト全員を実際の人物が演じている事が本作の面白い所✨
全員が演技経験ド素人なのに、一人一人のキャラクター描写を理解しているかの様に、表情や雰囲気等がリアルかつ自然体に演じきっています💦Σ(゚Д゚)
また、馬の名演技にも注目です🎶

生きる意味を見失いそうな主人公の喪失感や悲しさが伝わってきますが、家族や友人、そして馬に対して優しく関わる姿に好印象✨
そんな主人公を支える障がいを持つ妹や兄の様に慕うがロデオの事故で全身麻痺を負った友人の存在感も良かったです✨

また、主人公の頭部損傷の痛々しい怪我やそれ以上に怪我を負った友人の姿を観たら、ロデオの危険性が十分に伝わります💦
そんな無茶してまでと思いながらも、そこは日本とアメリカの価値観の違いでしょうか?
アメリカではロデオは伝統的なプロスポーツでもありますしね。(8秒間、命懸けで暴れ馬を乗り続ける事がルール。)
ただ本作で日本に余り馴染みのないカウボーイの生き様は凄く伝わると思います。

※本作は8万ドルという低予算ながらも420万ドルの興行収入を得たそうです🎶
また、本作がきっかけでアカデミー賞作品であるノマドランドの監督に抜擢されたそうです。

🐎キャスト陣
監督はクロエ・ジャオ(エターナル、ノマドランド)

キャスト全員はほぼ、名前の半分は実名。
ブレイディー・ブラックバーン役のブレンディー・ジャンドロ

妹リリー・ブラックバーン役のリリー・ジャンドロー

父ウェイン・ブラックバーン役のティム・ジャンドロー

元ロデオで友人役のレイン・スコット(本人)

※本作の途中で麻薬を吸っていた知り合い女性がいましたが、実は主役のブレンディー・ジャンドローの奥様です。
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