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ペルシャン・レッスン 戦場の教室のchaooonのレビュー・感想・評価

3.9
ナチスドイツ関連でもう1本🎬

第2次世界大戦時にナチスドイツの強制収容所に入れられたユダヤ人の青年が、自身をペルシャ人と偽り、架空のペルシャ語のレッスンを行うことで生き延びていく姿を描いた戦争ドラマ🪖

短編小説からの映画化📕
信じがたい物語だけど実話に着想を得た物語らしい😳

機転と度胸で死地を掻い潜るユダヤ人青年ジルはナウエル・ペレーズ・ビスカヤート✨
彼の主演作を観るのはこれで3作目だけど、どの作品もパワーがあるし、ナウエルの演技も惹き込まれる熱演ぶりが光る🥹
ナウエル自身4カ国語を操るクワドリンガルという多才さで、多言語をそれらしく扱う感じも妙に説得力あるのも納得💬✨

ジルはペルシャ人でもなければ、ペルシャ語なんて全く知らない状態だけど、生き延びるために必死に嘘を突き通す強靭なメンタルが凄過ぎる😂
知らない言語を1つ2つ思いつきで教えるとかは咄嗟に出来たとしても、記憶がまず無理よね😂
それどころか1日何十個も単語を新しく教えたり、その教えた単語を全て記憶しながら、だんだん文章にしていくとか…しかもいつ殺されるかって切迫した心理状態で…想像しただけでも既にパニック🤪

観る前はあまりに驚きの設定に多少ファンタジーというか、若干のコミカルさとかがある作品なのかな?と想像してたけど、全くそんなこともなく、ずっと緊張感溢れる展開だし、いつバレるか?いつ記憶違いが起きてやらかすか?とかなり心臓にも悪い作品だった😭

将来イランのテヘランで料理店を開きたいという理由でペルシャ語を覚えたいナチス将校のコッホ大尉🍽
ペルシャ語レッスンを通じて、2人の友情とか情が芽生えたり、信頼関係が生まれていく、そんな心温まるヒューマンドラマ的要素もあるかな?と想像してたけど、そんなこともなく!
コッホはジルに恩義を感じて約束は忠実に果たしてはいた部分はあったけど、そこはしっかり割り切った関係で、最終的な顛末としてはちゃんと善悪の棲み分けもはっきり描かれていた印象。
『戦場のピアニスト』を少し彷彿とさせた。

そんなわけで終わりは多少後味悪い感じかと思ったら、最後にちゃんと胸がいっぱいになるような泣ける着地が用意されていた😭
無理難題なペルシャレッスンをジルが最後までやり切れたその根拠がわかるシーンでもあり、収容所の凄惨を物語るインパクトのあるラストだった🥺

ちょっとよくわからなかったのは、ある局面でジルを身を挺して助けた収容所のユダヤ人の行動原理🤔
ナチス側の将校たちの恋愛模様やら足の引っ張り合いやら、ジルを目の敵にしてる輩がどうにか嘘を暴こうとしてたり、色々人間模様もあったが少しごちゃついていた。
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