これまでにスナイダーが携わった作品よりも軽快で爽快な逆転劇になっていて、強盗は捕物帖へ動いたときには終わってた、って切り口から幕を開けるクライマックスも最高! Netflix×ザック・スナイダーが手掛けたゾンビ映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』の鍵師ルドウィック・ディーターのそれ以前に主軸を向けたユニバース前日譚。
とにかくガッツリの痛快な金庫強盗映画にして、スナイダーの大好きも盛り沢山で面白い。ワーグナーの楽劇がモチーフの金庫という、神話好きなスナイダーらしいチョイスも良かったし、ある部分は「Fate/Apocrypha」好きにはニヤリかと。加えて主人公ディーターが最後まで腕力が強くならない天才鍵師なのも頼もしい限り。ボクもオタクの一人だからディーターには共感ですし、特技で金庫も人生も開いていくのがカッコいい!
しかも金庫の内部模様、主に鍵が開錠される歯車やプロセスをここぞでじっくり描いていたのがものスッゴく面白い! エンジンが点火していく過程を車内に入り込んで、カメラがとにかく追いかけまくる『ワイルド・スピード』よろしく、鍵が動いていく仕組み、こと細かい一連の動きを味わいたい人にはまさにこれはもってこいで、極上だと思います!
ズルいのはこの後の『~オブ・ザ・デッド』がまた観たいし、制作中のアニメシリーズの完成も待ち遠しい、シリーズ熱が再燃しちゃう粋なエンタメだってこと。アニメの方も楽しみだけど、本編どうするんだろ?
え…前作の劇中にスナイダーカットのフィルムが登場してたの?
何それ、超熱いじゃん。
もしやあの噂、本当…?