2023 Tokyo FILMEX
美しかったな。子を望む女、複雑な夫婦関係、魚の死骸とゴミ捨て場の猫。彼女が猫を追い払うために地団駄を踏む瞬間に放たれる野生味にものすごく人間らしさを感じた。それ>>続きを読む
2023 Tokyo FILMEX
濱口竜介監督手がけるサイレント映像と石橋英子さんの音楽のライブパフォーマンスを掛け合わせ完成するこの作品を通し、観客は幾多もの人間同士の繋がりを内包する自然とい>>続きを読む
粗が目立つ部分も否めないけど好きだった。夏の陽の光を浴びて煌めく2人の豊かな髪と瞳を見ているだけで満たされる。イタリアの夏と映画という至高の組合せ。苦難が待っていることを知りながらも自ら選択すること>>続きを読む
2023 Tokyo FILMEX
身体という小舟に乗り波に運ばれるがままに運命を享受する。殻を外側から破ってくる要素がない限り、約束された膜の内側の生温さに依存し続けてしまう、人の石のような心を>>続きを読む
2023 Tokyo FILMEX
音の設計がすごい
犬をさん(Mr.)付けで呼ぶ薬の売人。
ブルドッグってやっぱり呼吸が異常に大きい。
ず~っと鑑賞を切望していた作品なのでようやく観れて感激。20年以上経っても色褪せない普遍のマスターピース!
この映画を観に行く時点できっとその人の中にはイーニドネスがあるので、ラストをどう解釈した>>続きを読む
雑音にまみれた街で心の底から湧き上がる孤独に耳を澄まし、孤独との正しい向き合い方を模索する。二人の関係を安易に色恋にはもっていかず最後まで互いが自立しているのがとても良い。だって孤独は地続きなもので>>続きを読む
圧倒的な生のエネルギー、再生力。
映画が嘘であるということを最大に活かして開き直ってる癖にドキュメンタリー的に魅せることに拘っている感じが面白すぎる。
野生の動物を観察しているかのような距離感が>>続きを読む
2023東京国際映画祭8本目
これで今年はラスト。もっと観たかったけど割と体力の限界。。
精霊崇拝的なモチーフを随所に散りばめ少女と家族の特別な絆を画面上に具現化する。繋がる為に何を選択するかに人>>続きを読む
2023東京国際映画祭7本目
シニアの恋人探しと家探し、つまりは自分の居場所や拠り所を探すということ。巨大都市上海の街の片隅で、彼女は終始忙しなく動き回っている。彼女の「動いていてこそ」みたいな台>>続きを読む
2023東京国際映画祭6本目
前作同様、無声映画ながらもゴンドラという主題を軸に映画のフォーマットを活用し名一杯に遊び尽くす。心惹かれる相手を乗せたゴンドラが遠くから徐々に近づき、一瞬地点が重なり>>続きを読む
2023東京国際映画祭5本目
刹那的な感情に身を任せ時を渡っていくことの素直さ、その身勝手さが他人を魅了しては遠ざけていく。そんな風にして自ら破滅に向かう移行期がもたらす受難に苦しむトマス。シンプ>>続きを読む
生きてりゃ全員役者なんだよ。最高の松岡茉優を更新!普通という変装、演技の先にたどり着く核心、映画のようにはカットも編集もできない(意思をもって、しない!)人生。稲妻のような衝動に突き動かされる先に、>>続きを読む
2023東京国際映画祭4本目
ありとあらゆるチグハグな記号を用いて画面上に常に違和感を浮遊させながら、時代に揺さぶられ軋みをあげるチベットの現在地を見事に浮かび上がらせる。それでもなお受け取るメッ>>続きを読む
2023東京国際映画祭3本目
神々のたそがれを遺したアレクセイ・ゲルマンの息子ジュニアが、神の不在=技術と人間が支配する戦乱の世を描く。女性パイロットのサバイバルは成長物語と取れる一方、戦争がいか>>続きを読む
2023東京国際映画祭2本目
暗澹たるイメージを宿す性欲を必然性をもって正しい欲へと変換した上で、それでも通常からはみ出た"異常"に対する毅然とした対処の無慈悲さ、世界からの拒絶を畳み掛け、正誤を>>続きを読む
アマプラで何となく選んで観たけどとても良かった。
性自認の発露、同性の担任への恋心、父親の不在、貧困家庭と母親への承認欲求… 全てが10歳の少年の切実さをもって緻密に描かれる。他者を通し救いと絶望>>続きを読む
2023東京国際映画祭1本目
コソボ独立前夜、国の大きなダイナミズムに飲み込まれるか、乗りこなすかの二択を突きつけられる若者には夢を夢見る猶予は与えられない。人生はどう選択するかではなくどう向き合>>続きを読む
都会から来たよそ者とその土地に根付いてきた者。両者の間に横たわる決定的な分断を鋭く突きつけ、論理では飼い慣らすことのできない、人間が腹の底の一番暗い処に抱える一筋縄ではいかない感情を炙り出す。朧げだ>>続きを読む
「#90秒憑依チャレンジ」という"SNSを媒体としバズり・ノリの感覚で消費・拡散される憑依体験"の設定のパワフルさだけでご飯3杯いける満足感。
そこに"主観の恐ろしさ"を掛け合わせ観客を見事に騙し抜>>続きを読む
ハマらず。無力、無抵抗なキリエを中心に据え、ひたすら彼女の周囲の人間の力をもって彼女を動かしていく構図や、地元の閉塞感から解放され東京で共犯めいた鮮烈な友人関係を基に自らの声を獲得していく造りは良か>>続きを読む