ルーク大佐さんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

バード・ボックス バルセロナ(2023年製作の映画)

3.5

謎の〝生物〟や不思議な現象の解明はあいまいなまま置き去りにして最初から最後までワンテーマで引っ張る。前作同様、奴らの攻撃から逃げるのみ。闇の勢力も出てくる。

それはそれでいいのだが、3部作の2作目を
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オフィサー・アンド・スパイ(2019年製作の映画)

3.4

うーん、ちょっと期待ハズレだった。同じパリが舞台のリドリー・スコット監督『最後の決闘裁判』のほうがはるかに見ごたえがあり、完成度が高い。スピード感があるしね。

本作は編集、カメラワーク、脚本などキレ
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search/サーチ(2018年製作の映画)

3.9

『search/#サーチ2』を見た後、何年かぶりに見直した。やっぱSNS系ミステリーの良作だ。SNSの発展によって、さすがに2作目よりは古さを感じるが、公開当時のSNS事情を考えれば満足いく作品だ。>>続きを読む

search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.0

前作よりも画面演出力、ミステリー色が極まっており、最近流行りのSNSサスペンス・ホラー映画の中では優秀な部類に入る。前作もそうだが、びっくり展開が用意されているため、絶対ネタバレ禁止だ。

なので、内
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セルラー(2004年製作の映画)

3.6

何気なく見たが、多少古さは感じさせるものの、最後まで楽しめる。
主役キム・ベイシシガーの母親演技が光ってた。B級エンタメのクオリティを上げたのは、彼女の鬼気迫るビビり演技だろう。

ドラマ『SUITS
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ナワリヌイ(2022年製作の映画)

4.0

過去見。
ナワリヌイは強烈な愛国者なので、彼がプーチンにかわって政権を奪取しても日本にとって多大なメリットがあるとは言い切れない。特に領土交渉において。

ただ、プーチン型独裁政権を否定し、民主主義を
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ティル・デス(2021年製作の映画)

3.7

手錠と首輪(ネックレス)の小道具が最後まで意味を持つ。
この仕掛けには旦那の粘着質な怨念が宿っている。
五体満足なカラダで死なせるわけにはいかないって。

ミーガン・フォックスは私生活でも地雷っぷりを
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アンノウン: 殺人ロボットはどこに向かうのか(2023年製作の映画)

4.0

AIは諸刃の剣か。その意味は文脈で変わる。使用者の意思で天使にも悪魔にもなるのだ。10年後のAIリスクを先取りする傑作ドキュメンタリーだ。

薬理学の専門家がAIを創薬に活用する一方、試しに猛毒物質を
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マイ・バッハ 不屈のピアニスト(2017年製作の映画)

4.2

ひとりの音楽家に与えられた天賦の才と、課された宿命の重さに圧倒された。バッハ弾きの手練れとしてストーリーは進むが、むしろジョアン・カルロス・マルティンスの生き様はベートーベンに近い。

クラシック音楽
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ディファイアンス(2008年製作の映画)

3.8

最近パッとしないが、エドワード・ズウィック監督が『ブラッドダイヤモンド』の次に世に送り出した佳品だ。ダニエル・クレイグが悩めるリーダーを情念深く演じている。心をこじらせた役柄が多いリーヴ・シュレイバー>>続きを読む

ドッグ・イート・ドッグ(2016年製作の映画)

3.1

過去見。
ウィレム・デフォーって『ジョンウィック』以降、
こういう役回りが増えたような気がする。

運命は踊る(2017年製作の映画)

4.1

「フォックストロッド(原題)のステップを知ってるか。どこへ行こうと同じ場所に戻ってくる」という予告動画が多くを物語っている。

運命とは気まぐれで残酷だ。
無常であっても辛くても素直に受け入れ、
善き
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大脱出(2013年製作の映画)

3.5

再見。
一応ストーリーはオチも考えてるし、
悪役ジムカビーゼルは演技派だし、
エンタメ作品になってる。
スタローン作品の範疇に入るような流れだ。
続編がひどすぎた。。

大脱出2(2018年製作の映画)

1.1

だめだ、30分でアウト。
チャイナ資本が入ると映画はクズ化する典型例だわ。
前作は脱出劇を楽しめたのに。
むり。

ウォー・ドッグス(2016年製作の映画)

4.0

低学歴脳筋コンビが武器密輸ビジネスに手を染め、米国務省を巻き込む巨額の犯罪を引き起こした。実際の事件をベースにしたクライムサスペンスだ。この手の映画ではあまり良作はないが、従軍経験もない素人の二人がど>>続きを読む

G.I.ジョー バック2リベンジ(2013年製作の映画)

3.3

何年か前に見たとき、途中で眠ってしまいそれっきり。
あらためて流し見したらそれなりに楽しめた。
キャストでわかるように典型的な脳筋映画。

あの絶壁アクションはあまり見かけないからウリになる。
3作目
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U-571(2000年製作の映画)

3.5

20年くらい前にみた記憶があるがほとんど内容は忘れていた。
Uボートに乗り込んでエニグマを盗む、という奇想天外な話だが、実際に連合軍の兵士がこの作戦を実践、何回も盗み出していたという。

マシュー・マ
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ブラックライト(2021年製作の映画)

3.5

安定のニーソン節。仕事に専念するあまり家庭内に問題を抱えるが家族愛はハンパない、という素浪(老)人。

後半予定調和のご都合主義ターンに入るのはいつものニーソン作品。これはパターンであり、客はそこを求
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ヴォイジャー(2021年製作の映画)

3.4

場面と時代設定をかえればどこかで何度も見たことがあるような陳腐なストーリーだ。
支配者のもとで唯々諾々→(支配者葬り)自我の発露→無政府状態→秩序よりも力の支配→正論を暴力で粉砕→カオス状態→民意の勃
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.8

ファーストキルというタイトルを裏打ちする内容だった。
ダニエル・クレイグ初主演『007/カジノロワイヤル』を思い出した。

2つの役どころに共通するのは、スパイ養成訓練や精神病院など箱庭で磨いた〝殺し
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ダンケルク(2017年製作の映画)

4.0

映画公開IMAX鑑賞時の印象では、4.0ポイント。
5年ぶりくらいの配信見直し時は3.5ポイントかな。

他のノーラン作品ならば、2時間半くらいの長尺でも何度もみたくなるのだが、ダンケルクはそれらと比
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プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

4.2

傑作ドラマ『バンド・オブ・ブラザース』のスピンオフのような映画だ。ドラマはスピルバーグ&トムハンクスのプロデュース作品であり、順番でいえば、映画→ドラマの流れになる。映画ではドラマで描き切れなかったテ>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989年製作の映画)

4.2

インディーシリーズ振り返りのために10年ぶりくらいに再見した。
冒険活劇と謎解き宗教ミステリーと親子の和解などをテーマにユーモアを混ぜ込みながら描く傑作。

スピルバーグの演出はいま見ても古さを感じな
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人生はシネマティック!(2016年製作の映画)

4.0

隠れた名作だ。「人生はシネマティック」はミスリード。
人生は映画的ではない。映画と違って予想外のことが起こる。
人が映画に求めるのは実際に人生で起こってほしいこと、起こらないでほしいことである。戦時下
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シティーコップ 余命30日?!のヒーロー(2020年製作の映画)

3.5

フィリップ・ラショーチームのドタバタコメディシリーズのファンだが、今回は彼が主役ではなくボケ脇役だったので、中盤まではやや空回り感があった。

ただ、中盤で彼のボケで大笑いした後はいつものペースで楽し
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ザ・クーリエ(2019年製作の映画)

3.0

ワンシチュエーション系バトルアクションサスペンスってことかな。
ビル内に閉じこまれ、ゴロツキ集団をやっつけるって話だから。

だけど、セリフのひとつひとつ、演出の一挙手一投足がダサくてノレなかった。効
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Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!(2007年製作の映画)

4.2

笑いありハラハラありで
ラストは不思議な感動の波が押し寄せる。
映画のもたらす夢とファンタジーがつまった傑作コメディ。

ただ一筋に海を目指すMr.ビーンと
その取り巻きたちの行動を
名曲〝La Me
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ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲(2018年製作の映画)

3.8

笑った嗤った。気軽にコメディを見たくなったので3年ぶりに再見した。
ローワン・アトキンソンはオックスフォード大学で理系修士を持つインテリコメディアン。

先月、彼は意識高い系が大好きなEV車について、
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コレクティブ 国家の嘘(2019年製作の映画)

4.0

オチをみてから、なぜ本作がボツにならずドキュメンタリー映画として世界各国で公開され、数々の賞をとれたのかがよくわかった。このまま闇に葬れば、ルーマニアで義憤に駆られて声を上げた人々が抹殺されるからだ。>>続きを読む

レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

4.2

ひとりで池袋文芸座(たぶん)に観に行ったことが懐かしい。
なにか(『スタートレック』?)と2本立てだったような気もする。

新作公開にあわせてすごい久々に見直した。
いまだ衰えぬストーリーテリングの妙
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シチリアーノ 裏切りの美学(2019年製作の映画)

2.2

せっかくのBIGマフィアリアルストーリーという題材なのに、もったいないわ。マフィア仲間を裏切る話だし、もっとエンタメセンスある監督ならば『グッドフェローズ』のような名品を送り出せたと思う。残念でならな>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年製作の映画)

3.9

映画公開時以来だから、もう15年ぶりに見なおした。
当時は「インディシリーズでこのオチはないっしょ」と呆気にとられた。

インディシリーズはオカルト要素がウリなのにそっちの世界に行っちゃったの、と。だ
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ターミネーター:新起動/ジェニシス(2015年製作の映画)

3.4

ハリウッド有数の悪人顔ジェイソン・クラークと脳筋男ジェイ・コートニーが敵味方で共演していたことを思い出し、5年ぶりに再見した。

なんかちょっと違う感じがするなあ。
『TENET』や他ドラマでも同一人
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異動辞令は音楽隊!(2022年製作の映画)

3.8

安定の阿部寛。好演の磯村勇斗。役柄を裏切らない光石研。
前半の伏線を予定調和で回収しつつ、ちゃんと「ややプラス心的満足感」をもたらして着地させる。

マネジメント術やらリーダーシップ論やら自己成長やら
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戦場からの脱出(2006年製作の映画)

3.5

冒頭15分が退屈すぎて途中離脱しかけたが、1.2倍速でながら見してたらようやく50分から動き始めた。脱獄シーンが始まるとアナログタッチの撮影だが見どころもあり、面白くなってきた。

最後はアゲアゲ〝T
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.7

良作ドラマ『マニフェスト』がファイナルシーズンを迎えたが、本作もこのドラマと似通っている点がある。世界が破滅するという啓示を得た者が人類の存亡をかけて難題の解決に挑戦するところだ。ときにはわが身や家族>>続きを読む