遠い親戚に預けられた少女の一夏の物語。終始、風の音と、小鳥のさえずりと、牛の鳴き声しか聞こえない、静かな静かな映画。
冒頭がっつり寝しまって、記憶があるのはコットが親戚に預けられてから (予告編見て>>続きを読む
前作「ディア・ピョンヤン」(2006公開) と合わせて見たい 2011 公開のドキュメンタリー。
今作の焦点は、帰国事業で北朝鮮に渡った兄の娘ソナの天真爛漫な姿。そして、前作の最後で倒れ半身不随になっ>>続きを読む
朝鮮総連大阪支部の幹部であった、監督 ヤン・ヨンヒ の父。その一家の日々をハンディーカムで追った POV ドキュメンタリー。
一昨年劇場で見た同監督の「スープとイデオロギー」WOWOW 放送の抱き合わ>>続きを読む
「断らない救急」を謳う救命センターの日々を記録したドキュメンタリー映画。
「エマージェンシーコール 緊急通報指令室」という、不定期に放送される NHK のドキュメンタリー番組が大好きなのだが、本作は>>続きを読む
2019年、アベ一強時代の札幌で起こったヤジ排除事件を追った、2023 年公開のドキュメンタリー映画。アップリンク吉祥寺で再映を観賞。
今振り返ると、事件発生当時は本当に恐ろしい時代だったと思う。驚>>続きを読む
血が湯水のように流れる韓国製バイオレンス映画。2023年公開作を WOWOW 配信で観賞。
いや〜、何も考えずに楽しむべき作品。細かいことは置いてけぼりの三つ巴B級ストーリーを見事に映像化。主要 (>>続きを読む
「聖なる鹿殺し」、「ロブスター」のヨルゴス・ランティモス が、相変わらずのヘンチクリンな世界観で、人間の哀しさと残酷さ (そこに男も女も関係ない) を描いた作品。喜怒哀楽全ての感情を詰め込んで2時間2>>続きを読む
予告編の通り音をうまく使って、とても丁寧に作られたジェンダー・ロール・ホラー。
途中まで結構怖いし、よく出来ていると思う。全然悪くないのに巻き込まれる恋人のセバはいい災難。
ただ説明しすぎで余白がな>>続きを読む
若手俳優陣による 4 + 1 人の群像恋愛会話劇。おっさんとオバハンは一切出てきません。宇宙の話でもありません。
いちいち通じない会話がわざとらしいのだが、それも含めてなかなか可笑しいし面白い。一箇>>続きを読む
うーむ、ホラーとは誠に難しいジャンルである。論理的整合性とリアリティ、それぞれどこまで求めるか。多少大目に見ても良いジャンルだと思うのだが、本作はどちらも不合格。一方の指標である、雰囲気とか怖さも今ひ>>続きを読む
ドラッグ浸り、セックス浸りにして敬虔なカトリック教徒であり、ニューヨーク育ちながら応援するのはドジャースという、まさに「歩く矛盾」たる悪徳警部補の物語。
冒頭からずっと呆れて面白いのだが、「救世主」>>続きを読む
二人の女性がラジオドラマを作る話。
「王国 (あるいはその家について)」 の 草野なつか 監督の初長編作。
この映画、そもそも最後のラジオ ドラマのシーンを撮りたかったんだろうなと思っていたら、実は>>続きを読む
不在の「シバタ」を巡る会話劇。
よくある半径5mのこぢんまりとした話という印象。極めて演劇的な語り口で、あえてこれを映画化する意義を感じることができなかった。
また、映像としても見る喜びが少なすぎる>>続きを読む
死ぬまで恋に恋する女を演じ続けた女優の一代記。にして映画愛の物語。恥ずかしながら初見です。
過去と現在、虚構と現実のあわいで疾走する物語、観賞を一切妨げることのない作画のレベル。すべてがお見事。去年>>続きを読む
中学校の合唱部部長とカラオケが上手くなりたいヤクザとの交流を描く。原作コミックは未読。
思っていたよりおとなしい作りで、ちょっと拍子抜け。卒業とか、少年から青年への移ろいとか、消えゆくミナミの風景へ>>続きを読む
孫娘を連れて妻の遺体を故郷に運ぶ老人を描いたロードムービー。
去年、遺灰を運ぶ「遺灰は語る」っていう映画があったな、観てないけど、なんて考えながらスクリーンに向かう。
冒頭結構かったるいが、タイトル>>続きを読む
2022年公開の見逃し作品を WOWOW 放送で観賞。コロナ禍で職も住居も失い、バス停で夜を明かす女性の話。
日本映画批評家大賞やキネマ旬報脚本賞を受賞ということで期待していたのだが、うーん、残念な>>続きを読む
フィリピン産のベタなアクション・ムービーへの愛を、引退した老齢女性監督を主役にしたメタな構造で語る作品。
登場人物の相関関係が把握しづらいのと、描いている世界への興味がわかず、残念ながら乗り切れず。>>続きを読む
ある家族の脱北の旅路を追ったドキュメンタリー。サイドストーリーでは、ソウルに住む元脱北者が北朝鮮に残る息子の脱北を試みる姿も描かれる。
脱北を支援するのは、脱北者を妻に持つ韓国人牧師と彼の「ブローカ>>続きを読む
「トムボーイ」とか「リトル・ガール」の系譜に連なる、子供の性自認問題がテーマの作品。
大人になりたい少年と、女の子になりたい男の子という違いはあるが、湖とか池が登場するところとか、婉曲的な語り口とか>>続きを読む
夫と妻と猫の家族、妻が二人を看取るドキュメンタリー。見逃していた去年の公開作を旅先の劇場で観賞。
途中から、天祖神社とか関東中央病院とか世田谷線とか、自宅生活圏の風景が出てきてびっくり。ご近所にこん>>続きを読む
突如の天変地異で崩壊した韓国。唯一、奇跡的に無傷で残った高層アパートメントの住民達が繰り広げるサバイバル劇。昨年一月の「非常宣言」以来の韓国製大型パニック映画。
もちろんつまらなくはないけど、ストー>>続きを読む
監督インタビューなど、いろいろ復習して再見するも、やはり今ひとつ。
映画で描いていない部分の広がりを「春原さん」ほどには感じることができず、もっと言えば興味が持てないという感じ。残念。
(初見時)>>続きを読む
2024年公開作の観賞一本目。笑いで認められたい超絶コミュ障男の話。
何が良いって、この男、笑いに対する献身性とコミュ障ぶりはカイブツ級だが、笑いの才能はそれほどでもない (少なくとも笑いの天才では>>続きを読む
「アタシとデートするためにファイトクラブを始めるなんて変よ。ただ普通に話しかければいい。」って、全くその通りなのだが、結構可笑しいので許す。
この手のジェンダー・テーマの作品は難しくて詳細の議論は避>>続きを読む
「Saltburn」主演 バリー・コーガン の復習と、「哀れなる者たち」ヨルゴス・ランティモス 監督の予習を兼ねて Amazon で配信観賞。
何の説明もなく家族に降りかかる不幸とか、自分可愛さから>>続きを読む
時は1972年、南米アンデス山脈に墜落したプロペラ機の乗客たち、彼らのサバイバル実話劇を Netflix が映画化。
久々に観る本格的なヒューマン・ドラマ。終始緊迫感のあるストーリー。途中、こんなに苦>>続きを読む
主人公は、そう若くもない崖っぷち女性芸術家。描かれるのは、個展のための作品を製作する彼女の日々の出来事。
これまた眠い、「FIRST COW」以上に眠い、ケリー・ライカート 作品。
いつまで経っても>>続きを読む
「パパイヤは、青い時は野菜と見なされ、熟した時に初めて果物となる。」少女が野菜から果物になる話。先月公開作「ポトフ」の トラン・アン・ユン 監督の長編デビュー作。
鳥の囀りと虫の音に満ちた、1960>>続きを読む
Amazon Prime Video オリジナル作品。タイトルの ソルトバーン はイギリスの地名。
バリー・コーガン (キオガン) 主演の今年最高にイヤな映画。同じくコーガン出演の「イニシェリン島の精>>続きを読む
売れない小説家が新作のネタ集めのために娼婦になる話。
ベルリン在住のフランス人女性作家という設定にはどういう意図があるのだろうか (観賞後に調べたら、ドイツではあらゆる形態の売買春が合法らしい) と>>続きを読む
Shibuya - The Tokyo Toilet な初老男性の晴耕雨読の日々。
幻想の東京。規則正しくはあるが単調ではない毎日は、近くの神社の掃き掃除の音で目覚め、モノクロの木漏れ日の夢を見ながら>>続きを読む
ヒロインに共感できないタイプのホラー映画。
理屈は置いておいて終始持続するイヤな感じと緊張感を楽しむべき、A24 味の薄い作品 (であるがゆえの最高興収なのだろう)。90分ちょいという長さも良い。>>続きを読む
全くどうってことの無い小話みたいなストーリーを、じっくり丁寧に描くことで、独特の世界観を醸し出している作品。
とはいえ、牛が出てくるまでが地味すぎて苦痛。固定カメラの長回しもうまく機能しているように>>続きを読む
社内の関係が変わることで、男女の関係が崩壊していく様を描く Netflix オリジナル映画。夏頃に劇場上映されていたものを、配信で後追い観賞。あまり期待せずに見始めたが、これが意外と良く出来ていて楽し>>続きを読む
劇場ではなく Netflix 配信で観賞。
ああ、天才を夫にもった妻の話なのか、と思ったら最後やっぱバーンスタインの話だった、いや二人の話か。
ルックとかシーンの切り替えとかは見事ながら、バーンスタ>>続きを読む