原題は 生而為人 / Born to be Human。邦題の 'I (アイ)' の出所は見終わってもわからず仕舞い。
いわばジェンダー ホラーともいうべき台湾映画。分かり易くて、安っぽくなくて、良>>続きを読む
ヘルドッグス (2022) の監督 原田眞人 が黒川博行の原作小説を映画化。
今年見た国産エンタメでトップクラスの面白さ (元来あまり見ないジャンルではあるが)。無駄がなくスピーディーで饒舌、それで>>続きを読む
今泉力哉 監督が 2時間20分 かけて余韻たっぷりに描く、それぞれに嘘を抱えた三人の男女の物語。原作は豊田徹也の同名長編コミック (未読)。
話に難しい部分は無いのだが評価が難しい映画だと思う。その>>続きを読む
元受刑者の再就職支援活動を通して世間の不寛容さを炙り出すモキュメンタリー映画。
稚拙な作りの山田太一ドラマを見ているよう (褒め言葉です) で、2時間強あるのに不思議と飽きることがなく、いったい誰の>>続きを読む
「生きちゃった」、「茜色に焼かれる」 の 石井裕也 監督が、やまゆり園の事件を扱った辺見庸の同名小説を映画化。
重い、見ていて気が滅入るくらい重い。この監督の作風ではあるのだが、題材が題材なだけにこ>>続きを読む
2016年日テレのクドカン ドラマ (日曜 22:30 枠) の劇場版。これだけ時間が経っての映画化は珍しいんじゃなかろうか。
始まってからずっと笑いっぱなし。韓国人チェ・シネ役の 木南晴夏 が効い>>続きを読む
風呂もないしお湯も出ないとあるコーポの住人たちの群像劇。コミック原作らしい。様々な形の親子の話なのかなぁ。
東出昌大は (相変わらず) 抜群に良いのだが、映画としての味も、大阪味も、物足りなくて少々>>続きを読む
やっぱ、良いものは良いな。
お洒落で、斬新で、残酷で、可笑しくて、悲しくて、愛おしい。映画に求めるもの全てが詰まっている。
後にトランプ政権下で政府批判の牽制に利用された事件を、FBI の尋問記録を再現する形で映画化 (舞台化が先らしい)。
じわじわと核心に迫ってくる FBI 捜査官の尋問、リアリティ役 シドニー・スウィ>>続きを読む
緒方貴臣 監督の「子宮に沈める」ではクラいましたが、これはどうかなぁと言う感じ。
冒頭の15分に流れる24時間TV的な安っぽいドラマから一転、「子宮に沈める」路線かと思いきや、そこまでのコントラスト>>続きを読む
実話に基づくフィクション。昨年(2022) 12 月公開作をユーロスペースがリバイバル上映。
公団住宅に住む二つの家族の間で繰り広げられる、タバコの副流煙を巡る裁判騒動を描く。監督は元「被告」家族の>>続きを読む
新宿に嵌った男女が3Pする物語。
少し前の「ABYSS」は渋谷に嵌った男の話だったが、それと対をなすような物語と思う。決して派手なストーリーではない分、カメラワークやロケーションで見るものを飽きさせな>>続きを読む
もうちょっと派手な物語を期待していたけど、意外と淡白で、ストーリーのスケール感も小じんまりとしていて、映画よりドラマ向けの素材という感じ。
主演の チョン・ジョンソ が魅力的。彼女、最近どこかで見た>>続きを読む
モノクロ映像、溶け合う劇中劇と現実のあわい、クラシックな銃撃音、お洒落なラストシーン。真珠湾攻撃前夜の上海を舞台に、雰囲気で見せる大人のスパイ ファンタジー。タイトルは「当時の娯楽雑誌に掲載されていた>>続きを読む
「大いなる自由」 (2023) は同性愛が犯罪であった時代のドイツを描くが、今作はイタリアの 60 年代が舞台。
自分にはちょっとハイブロウすぎて、「大いなる自由」ほどには物語に浸れず。いきなり詩を>>続きを読む
前作同様、パソコンとスマホの画面だけで物語が進行する。今年4月公開作を WOWOW 吹替版で観賞 (アマプラでも見れる)。なお前作との繋がりは無い。
面白い。イマドキ多要素認証とかあるでしょ、とは思>>続きを読む
フェティシズムの話、「正しい」欲と「正しくない」欲の話。心を掻き乱される作品。
映画としての作りはいたって普通なのだが、マイノリティの描き方は芯を食っていると思う。LGBTQ とかダイバーシティとい>>続きを読む
腐っていく自分と腐っていく女との関係。腐れ男二人が、過去に付き合った一人の女につい語り合う物語。
これは良い。
綾野剛と柄本佑、二人の絶妙な演技とバランス、モノクロとカラーの使い分け、2000年〜2>>続きを読む
タイトル通り、それ以上でもそれ以下でもない映画。
面白くないわけではないのだが、長い割によくある話で、心動かされることも、新しい気付きも無かった。原作のスケール感のせいなのか、あえて映画である必要も>>続きを読む
今年7月に公開されていた作品を、ポレポレがリバイバル上映。
ある8月31日の夜、練馬のスケボー高校生たちの、おっさんには地獄のように見える一夜の物語 (とその後日談)。
これまた、説明一切無しで不親>>続きを読む
石巻沖の離島を舞台に、止まった時を再始動させる話。
なかなか面白い。
主演 アフロ のキャラクターと、要所ゞで決まるセリフと、ちょっと変わった映像表現とで、危ういバランスながらギリギリで物語が成立し>>続きを読む
Kindle で原作読んでからアマプラ会員特典で再観賞。作品の解像度が上がったので点数も少しアップ。
冒頭と最後の父を亡くした少年は 第0話
クルマで海に行く家族は 第2話
時効間近の逃亡犯の女は >>続きを読む
新宿バルト9 Dolby Cinema で観賞。
「シン」が 国家+知性 なら、今作は 民間+勘と度胸 によるゴジラとの戦い。
冒頭から機雷で闘うあたりまでのストーリーはよくできていると思うし、VF>>続きを読む
原題は As Bestas (獣たち) と、邦題とはかなり雰囲気が異なる。
都会からスペインの田舎に移住し、農業と古民家再生で村興しをしようとするフランス人夫婦と、彼らの隣に住むスペイン人兄弟との諍い>>続きを読む
この週末から K's cinema 新宿でリバイバル上映される作品。レイトショウ上映の観賞は厳しいので、代わりに Amazon Prime Video で。
特に終盤はちょっと見ていられないくらいし>>続きを読む
フシギくん (トワ) とフシギちゃん (園子) のラブストーリー、だけでは (当然) 済まない物語。メルヘンなビジュアルや予告編に騙されてはいけない。
これは拾い物。だた、冒頭のリアリティー・ライン>>続きを読む
ヤング・ケアラーや貧困をテーマにした青春 (?) 映画 。
サーチライトとか、匂いとか、「4番さん」とかの小道具の扱いが上手い。主演の 中井友望 (「ベイビーわるきゅーれ2」の掃除屋さん助手) や、>>続きを読む
三流芸術家の彼を持つ承認欲求モンスター女性の話。
二人でやりあうクソな会話の暗いジョークが痛ましい。変わりゆく彼女のビジュアルもなかな強烈で、でもなぜかあまり心には残らない作品。
見ていて 「スワロウ>>続きを読む
コロナ禍で起きた色々なおかしなことを背景に、家族の意味を説く作品 (恋愛映画ではないと思う)。
荒削りなストーリーの勢いと会話とキャストの演技を楽しむ作品と思う。松岡茉優、池松壮亮、若葉竜也、佐藤浩>>続きを読む
ルーマニアのトランシルバニアを舞台に、民族問題、移民問題、格差社会、人手不足といった現代ヨーロッパの閉塞感を描いた作品。
ルーマニア語・ハンガリー語・ドイツ語に加え英語・フランス語、移民たちの母語等、>>続きを読む
予想以上にエロ要素の濃い、と同時に実に味わい深い、ソフト・ポルノ・コメディー。これで R15+ で良いのかという感じ。
クスクス笑っている間に、純愛〜偏愛〜SMと徐々に深みに導かれるストーリーと演出が>>続きを読む
見知らぬ四人組が家に押し入ってきて家族に理不尽な決断を要求するという実にイヤな話。
後味も全く良くないのだが、家族構成含めて、トロッコ問題のような思考実験になっていて、このイヤさがなかなか良い。少なく>>続きを読む
中国的胡散臭さ満載でいながら、可笑しくてやがて悲しき情緒も備えた、モキュメンタリー風冒険譚。
これまた意外な拾い物。大学の卒業制作とは思えない味のある画作りも、編集長演じる主演の ヤン・ハオユー の演>>続きを読む
いわゆる「怖くないホラー」映画。原作は2009年頃に話題になったというネット怪談 (未読)。
面白い。これは拾い物。B級テイスト満載ながら途中中弛み感なくトントン進み、後半30分でジャンルが変わり一>>続きを読む
1993年、第50回ベネチア国際映画祭で審査員特別賞を受賞し、当時の日本では VHS ビデオ (タイトル「アブノーマル」) のみ販売されたオーストラリア映画が国内初の劇場公開。
36歳で初めて部屋を>>続きを読む
海底の鯨の骨に小さい生物が群がるように、AR アプリ内のあのちゃん扮する少女に人々が群がる様を描いた作品。
これは拾い物、なかなか良い、少し前の「#ミトヤマネ」とも共通したテーマと思う。着想は10年>>続きを読む