しゅうへい

無職転生Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~ 第1クールのしゅうへいのレビュー・感想・評価

4.5
「歩み出そう。再び立ち上がるために。」(W meaning)

『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』
34歳・童貞・無職の引きこもりニート男。両親の葬儀の日に家を追い出された瞬間、トラックに轢かれ命を落としてしまう。目覚めると、なんと剣と魔法の異世界で赤ん坊に生まれ変わっていた!ゴミクズのように生きてきた男は、少年・ルーデウスとして異世界で本気をだして生きていく事を誓うー!

ルーデウスは、母・ゼニスを探すために歩き出すが、エリスに姿を消された失意の底から抜け出せずにいた。そんな中、北方大地に向かう馬車の中で冒険者パーティ“カウンターアロー”のサラとスザンヌに出会ったルーデウスは、冒険者ギルドにあった“ある依頼”のためにカウンターアローに同行する。

EDに始まりEDに終わる2期第1クール。“エンディング”という意味ではなくED。視聴者はまたも篩にかけられる。男性ならまだしも…。男の浪漫と欲望と苦悩を詰め込んだ今作。行き当たりばったりの戦友、数年振りに再開した幼馴染との衝動的な性欲と恋愛感情がうざったい。ただこれまでとは違う、幾多の死戦を乗り越え、多くの人々と交流し、一皮剥けて心身共に成長したルディに乞うご期待!

傷心の男を表す最高の表現方法“ED”。本編のテーマの一つであり、その改善を目的として1クール丸々盛り込むあたり。もはや今作を下品なんて思えない。現実に通ずるもの、知人に誘われ風俗で改善を試みるあたり。ヤケクソで酒浸りになるあたり。性に関しては全く持ってファンタジーじゃない。リア友から散々聞いた男のあるある話。ルーデウスは女に依存してる。こりゃ重症だ。メンタルは一貫して前世のまま…。

ルディの日々の学びと鍛錬の姿勢を見習いたい。男の原動力は女、彼の向上心はいつだってそこ。師匠のロキシー、戦友のエリス、幼馴染のシルフィエット。三者三様の魅力。1クール毎に推しヒロインが変わるレベル(制作側がそう仕向けてる。)ルーデウス・グレイラットという生まれ変わった自分を演じるうちに彼はルディそのものになった。討伐や人助けで功績を残したのも、人々の信用を勝ち得たのも、全て過去を捨て去り新たな自分になったから。挨拶にお礼、所作に言葉遣い、礼儀正しさはどの世界にも通ずる重要なこと。今作の彼から学び見習うべき要素が多すぎる。相変わらずクズだけど、それも愛嬌。

失意の魔大陸編から冒険者“泥沼”編。そして、災害の原因を探る為、病を治す為に編入した魔法大学。これまで関わった人々全て何かしらのカタチで繋がる学園生活。そして、唐突な前世のメタ展開。あの展開から、このテーマでここまで面白くなるとは…。男として観てられない描写があって胸も痛くなる。それが無職転生。第2クールが待ち遠しい。
しゅうへい

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