ミサホ

ある日~真実のベールのミサホのレビュー・感想・評価

ある日~真実のベール(2021年製作のドラマ)
4.0
チョコミントさんが先日、「今観ているところ」と教えてくれたNETFLIXの作品。とても興味のある内容だし、8話と短いので観ることにしました。

昨日の晩から観初めて、一日経たずに観終えてしまった。つまり、途中で止められなかったってこと。えびせん🦐

冤罪で無期懲役を言い渡された、ある青年のお話。また、警察と検察の横暴さ、有罪に持っていくことを自身の出世や面子、名誉の道具にしてしまう卑劣さを描く。

ある夜、大学生のヒョンス(キム・スヒョン)に起こった不運…。タクシー運転手である父のタクシーで出掛け、道に迷い、女の子と出会い、酒を飲み、麻薬を勧められ、セックスし、眠りこけ、数時間後目が覚めた。

そのさらに数時間後、ヒョンスは強姦殺人の容疑者として勾留されることに。状況証拠は彼が犯人である可能性を示しているものばかり。

覚えてない…全く覚えてない。
何故、こんなことに⁈
何があった?まじか…うそやろ…

ここから彼の長く苦しい日々が始まる。

ヒョンスを演じたキム・スヒョン…この役にぴったりだった。純粋で生真面目な青年。少しだけ、羽目を外したあの夜…それを悔やみ、刑務所での“かわいがり”に苦しむ。

そんなヒョンスの弁護を買って出たチャ・スンウォン演じるシン・ジュンハン弁護士。このキャラが良かった。きったなくて、胡散臭いオッサンやけど、格好良いのだ!落ち着いていて、悠然としている。どこか余裕があるところが魅力的だった。

そして、入所後に何かと気に掛けてくれた先輩受刑者のト・ジテ。演じているのはキム・ソンギュ。『悪人伝』でのサイコパス役が印象的。本作では、めちゃくちゃ格好良かった!ヒョンスも最終的には“兄貴”と慕う。スピンオフがあれば、ジテの人生も見てみたい。

ヒョンスが無実を主張すればするほど、不利になり、形勢が悪くなるのだ。警察や検事の絶好の獲物となったヒョンスの無力さよ。

観ているこっちも辛かったなぁ。

ラストは何とも消化しきれないものだったし、冤罪はどうしたってやっぱり悔しい。何故誰も僕の言うことを信じてくれないんだ!と泣きながら訴えるヒョンスが頭から離れない。

ちなみに本作は英BBC制作の『クリミナル・ジャスティス』のリメイクしたもの。これはオリジナルも観たいな。

韓国はリメイクであってもとても質の高いものを制作するなぁと改めて思いました。
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