Fitzcarraldo

FARGO/ファーゴ シーズン3のFitzcarraldoのレビュー・感想・評価

FARGO/ファーゴ シーズン3(2017年製作のドラマ)
3.0

第三話

ゲスト出演
フランチェスカ・イーストウッド

クリント・イーストウッドの娘が登場。
目が離れてて可愛い。


第四話


デヴィッド・シューリス演じるV.Mヴァーガとユアンマクレガー演じるスタッシーの兄

ヴァーガ
「いいか?今は難民の時代だ」

エミット・スタッシー
「なぁ金を受け取らないのは、そっちの勝手だ」

ヴァーガ
「わからないか?大勢の人間が、返済不可能な家を買い今や路上暮らしになっている。世界の富の85%が、人口の1%の人間に操られている。もし民衆が気づいたらどうなる?君が独り占めしていると」

スタッシー
「オレはただの駐車場の経営者だ」

ヴァーガ
「怒りに満ちた民衆にそんな言い訳が通用するか?豪邸に住み9万ドルの車に乗ってるだろ」

スタッシー
「リースの社用車だ」

ヴァーガ
「私を見ろ。見るんだ。このスーツは200ドル。ネクタイは古着で飛行機はエコノミーだ。賢いからファーストクラスに乗らない。君と、この私のどっちが金持ちだ?」

スタッシー
「そんな誘導には乗らないぞ」

ヴァーガ
「もうすぐ会計報告書が出る。私の言う通り、すぐに民衆が来るぞ。どうやって守る?自分と家族を。なにが"金持ち"だ。金持ちの意味を知らないくせに。金持ちは自家用機を何機と持ちそれを他人に隠す。ワイオミングやグシュタードの銀行家だ。"活動1"を実行しよう。"富の蓄積"だ。金でなく富の蓄積だ」

スタッシー
「"活動2"は何だ?」

ヴァーガ
「その富を使い透明人間になること」

中略

ヴァーガ
「ここに掛けてた?切手だよ。有名な印刷ミスの2セント切手だ。数字の2が逆向きなんだろ?」

スタッシー
「なぜ、それを…」

ヴァーガ
「兄弟の不和は聖書の時代から存在している。"創世記"には兄弟の不和を述べた章が25章もある。有名なカインとアベル。兄弟たちに騙され売り飛ばされたヨセフ。イサクの息子たちも。"兄、エサウは毛深い人ですが、私の肌は滑らかです"それだけじゃない。"コリント書"や"レビ記"にも。歴史上、兄弟が皆、協力してきたわけではない。わかってるだろ?」

スタッシー
「待て、どういうことだ?なぜ俺たちのことを知ってる?個人的な問題だぞ」

ヴァーガ
「いろいろ聞いている。耳を傾けているからな。そしていろいろ見てる。メールやら。電話やら。"用心に次ぐ用心"が私のモットーだ」


第四話の終わり方…最高!

物語の中でそれぞれがバラバラに動いていたのが、ここにきて一気に一斉に繋がり出す!その気配をグッと盛り上げて終わり!しかも、主人公の女刑事が女子トイレで、手を洗おうと自動のセンサーに手を翳すも全く反応しない。隣の洗面器に移るも、こちらも反応しない。さらに自動石鹸のソープも反応しない…?となっていると、女子トイレの個室のひとつから声をかけられる。タンポン持ってない?ナプキンでもいいんだけど?とあけすけなオープンな女。ガサツな印象。生理だから持ってないし、規則でポーチを持って入れないと説明すると、トイレットペーパーをグルグル回してる…どうやら突っ込んでようだ。
個室から出てくると、同じ婦人警官。
あら?と自己紹介して握手しようとするガサツさ。臆せずにタンポン貸してという女は平気で手も洗わずに握手とかしそう…。
すると、おもむろに子作りを励んでる話を唐突に話し始める。バッグだと旦那は早くイクけど、子作りの時は顔を見つめ合ってしたいから正常位が云々…すげぇプライベートな話を会って15秒もしないうちに捲し立てる。
なんだろ?いるよね?こういう人。男でも女でも。イラっとくる時もあれば、面白ぇなコイツってなるときもある。こちらの気分次第か。
しかし、こんなキャラを出してきて、出オチのサブキャラかな?と思いきや!これが物語を動かすキッカケを作り出す女になるとは…

四話の終わりで、キャリー・クーン演じる前署長グロリア・バーグルが寝ようとしてる夜中に訪れるOlivia Sandoval演じるセントクラウドの警官ウィニー・ロペス。彼女いい味でてる。

四話の終わりで昔のトレンディドラマにありがちな、ヤカンを沸かしながら話していると、大事なところでヤカンが沸いてヒューヒュー音が出る。
そのありがちなことを四話の終わりでやるのだが、全く古臭くないんだよなぁー。なんでだろ?そのままラップに繋がるからか…妙にカッコイイぞ。

女子トイレのシーン採録

水が出ないグロリア。

グロリア
「なんで?」

ロペス
「ちょっと…悪いけど…タンポン持ってない?」

グロリア
「なに?」(how that?)って言った?

ロペス
「ナプキンでもいいけど…生理になるはずじゃないのに神様は意地悪ね。助けてくれない?妊娠してると思ったのに、とんだ勘違いだった」

グロリア
「規則でポーチを持ってトイレに入れないの。それに私、今は生理じゃ…受付の女性に聞くわ」

ロペス
「いえ、いいわ」
トイレットペーパーをグルグルしてる。個室から出てくるロペス。グロリアを見て…

ロペス
「あら?偶然ね。あなたも警察官?セントクラウド市警のロペスよ(握手を求める)」

グロリア
「(ハンズアップしながら)エデン・バレーのバーグル」

ロペス
「(バッジを見て)署長なの?」

グロリア
「まぁ…今だけ」

ロペス
「(イチローの準備運動のように両足を広げてグッと一度屈む)股間に大量の紙を詰めたから…朝からイラついてたの、理由が分かった。何ヶ月も子作りしてるの。いろんな体勢で毎晩、試してるわ。本当はいつも正常位。前は工夫してた。でも今は前戯も二の次」
ここの邦訳が何か気持ち悪い。なんかロペスの話してる顔とこのセリフに違和感がある。たぶん訳がおかしい。

ロペス、自動ソープに手を翳すと石鹸が出てくる。そのまま手を洗うと、水も普通に出てくる。

グロリア
「どうして…」

ロペス
「夫はバックの方が早くイクけど、子供を作るなら見つめ合いたい。子どもは?」

グロリア
「ひとりいる。ネイサンよ。12歳」
ん?名前言う必要あるか?ここ?年齢も聞かれてもないのに。

ロペス
「夫の希望も男の子。ショートか三塁手にするって。私の希望は女の子」

自動温風機で手を乾かすロペス

ロペス
「当て逃げ捜査中よ。被害者は罪に問わないようだけど…そっちは?」

グロリア
「殺人よ」

ロペス
「いやだ」

グロリア
「ほんと…」(yea)?

ロペス
「…頑張ってね」

出て行くロペス。

サッと温風機に手を翳すグロリア。
反応ない。



第十話

ヴァーガ
「地位のある人間にとって、この世は危険なんだ。人間には、そいつが稼ぐ金以外、本来価値がない。猫には価値がある。その存在が見る者を癒やす。だが富を持たぬ人間たちはマイナスの価値しか持たない。つまりこう言える。彼の死は貧しい人間の死よりも悲劇だ」


全体に醸す雰囲気は終始良かったけど…話数を重ねる度に物語は停滞し失速する。ギュッと詰めて六話くらいで収めれば、もそっと良かったかも…。
Fitzcarraldo

Fitzcarraldo