lapin2004

麒麟がくるのlapin2004のレビュー・感想・評価

麒麟がくる(2020年製作のドラマ)
4.0
撮影開始直後の帰蝶の不祥事降板にはじまり、4Kを意識した衣装の彩度が高過ぎるとの批判、コロナ禍による撮影中断、徳川家康・細川藤孝などキャストのコロナ罹患、菊丸の舌禍騒動など、前代未聞の難局の数々に見舞われた本作。最終回まで作り上げた制作スタッフには敬意を表したい。

役者の演技は総じて素晴らしかったと思う。特に印象に残ったのは染谷将太演じる織田信長が蘭奢待の香気を吸いこんだ場面。アメコミ映画好きの自分からするとこれはサノスがインフィニティストーンをガントレットに装着する場面とダブる。究極アイテムを手にした権力者が魔王と化す瞬間、その表情・表現が素晴らしく、憑依型俳優と称される染谷将太の面目躍如といった感じだ。アメコミこじつけで言うなら謀反を決意した十兵衛が「儂が間違っておると思う者は今ここで儂の頚を刎ねよ!」と真剣を突き出し家臣に迫る場面。伝吾、左馬助、利三の3人は正にウォリアーズスリー。この場面のアツいやりとりには痺れました。
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