くりふ

侵入者たちの晩餐のくりふのレビュー・感想・評価

侵入者たちの晩餐(2024年製作のドラマ)
3.5
【泥棒女子会】

Netflixにて。見易そうだったので、たまには邦画の新作も…と予備知識なく見て、もしテレビドラマなら善き出来、と感心した。…ら、ホントに新春放映した単発ドラマだったんだ。

いっそ、メジャー娯楽邦画はテレビドラマで〜す!と割り切って作った方が、底上げできんじゃないかと思ったり思わなかったり。

働く女性の愚痴話という入りやすさ。そこから自己中迷暴走する現代の女たち。ヒロイントリオは皆、愚痴っても強かで水気がある。オバサンという俗語はまだ、似合わない。

トリオ内と、アイドル崩れ女社長との対比までは面白かった。道理より欲望優先で動く女性の特質を、うまく物語化してあると思う。

これは笑いを取りに行ってるんじゃなく演技だから!…と三人が言い訳しそうな、微妙な仕草が可笑しかったね。やっぱり皆さん達者だなあ、と感心する。

こんなかしましさって、女の型としてあるから、演じやすそうだけど。

この“泥棒女子会”は少し鮮度があり、これだけで面白かったんじゃないか?大盛り欲張って逆に、並盛りに落ち着いたと思う。池松追加以降は、凡庸な味の塗り重ねだし、吉田羊のアレなんて、せっかく男の影を入れずにアソコまで来たのに台無し。そもそも唐突だしね。

白石麻衣の配役には笑った!ドンズバやん!が、私は彼女って役者とは思えない。案の定、ここでもdaikon演技で台無しにしている。下品な台詞回しはキャラに合っていたけれど。

結局、ああ収まったように見えるのは、似たような境涯の連中が集まったってコトですな。

楽しかった。よりコンパクトにしてほしいが、このレベルの単発ドラマなら多発しても、見ますよ。今後のVODに期待!

<2024.1.7記>
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