【リンチの変河を揺蕩う】
TVドラマだけど作品ページ堂々とあるのね。なら投稿しちゃうぞ。
レンタル始まったので、ほぼイッキ見、しました。
全18話で、終盤はやっぱり謎解き(のふりをした)駆け込みモードになるから、見方も消費モードに近くなったが、堪能しました。
リンチはリンチだった。こんなん(バカなの)作る人、他にいないよ。
毒性の独自性はまだ買いたい。『ツイン・ピークス』という現象はそれなりに影響力あったと思うが、その後リンチのような(アホな)製法で彼を越えたり並んだりした映像制作者を、少なくとも私は知りません。
●倍速で見るのが相応しいような、時代に逆らう確信の牛歩演出
●時間の殆どを占めるのは、対話の間・滞りがメインの“リンチ漫才”
●人物の殆どは、ナチュラルにボケることが使命のようす
●クーパー捜査官が殆どボケているが、それが客引きにはなっている
●初期作『アルファベット』『グランドマザー』まんまの不条理尚炸裂
●旧作美女メンバーは、皺は増えてもやっぱり美女(一部除く)
●高齢化対策として、エロ担当若手美女が隙間をしっかり補填する
●新参加ナオミ・ワッツの、ベッドでハッスル含め爆笑演技に背骨感
●裕木奈江が静かに強烈、熟女ヌードは意外やするりと美しい
●ダイアンの正体は別にどうでもよいものだった
●『サイン』みたいな由来でラスボスと戦い速攻決着、笑いも忘れる
●…しかし最終話で、視聴者を逆撫でするような悪あがきぎゃあぁ!
…主だった特徴を思いつくまま並べると、とりあえずこんなところかな。他にもたくさんあるけど、キリがない。
映像のクオリティは素晴しい。約18時間の映画として上映し、映画館でただただ、蕩けてゆくのが一番幸福な鑑賞法かとは思う。蕩ける以外、あまりすることなかろうし。この仕上がりじゃ、出て来る謎を解いたところで、何にもならないよね (笑)。
マイケル・オントキーン不参加は残念な一方、モニカ・ベルッチが何のために出たかわからない。単にリンチが一緒に写りたかったのかな。
時間を置き、気が向いたら反芻してみます。飽きは中々来ないと思う。
<2018.8.23記>