鴉

プレデター:ザ・プレイの鴉のネタバレレビュー・内容・結末

プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

シンプルイズベストな映画

お互い狩りを生業にする者同士が戦うことで、ストレートなガチンコ勝負が観れました。
時代を1700年にすることで、現代人にはない狩猟本能を持っている人間と、プレデターの戦いは今までにない新鮮さや斬新さを感じました。
現代が舞台だと、結局銃を使って戦うことが主になってしまうし最終的に原始的な戦い方に持って行くよりも、最初からこういった時代設定の方が、どうやって戦うんだろう?と興味惹かれながら観る事が出来ます。

体温を下げる(血流を遅くする)薬草は、サーモグラフィーを用いて戦うプレデターにも有効なアイテムでしたし、世界観的にも違和感がありませんでした。

主人公は最初は未熟だったけれど、プレデターを追う中で、狩りのスキルをだんだん身に付けていく成長要素もあり、主人公にも引き込まれました。序盤で執拗にプレデターの存在に拘るのは、ちょっとくどかった部分もありましたが、最終的には、主人公の戦いっぷりを好きになれました。

プレデターの残虐な戦い方もしっかり映していて、体の四肢の切断や首をはねたり等、人間たちを圧倒的な強さでバイオレンスになぎ倒していくプレデターの爽快感が最高でした。
そんな強さを持つプレデターを、狩り経験で培った罠や色んなアイテムを使って戦う様は、躍動感があってかっこよかったです。
カメラワークやカット割りも良く、主人公が白人と戦うシーンは、ノーカットのワンカメで映し切ったのは、見事だと思いました。

フォーリーも、材質の質感を活かしつつナチュラルな音だと思いましたし、フォーリー以外の戦闘のSFXが何より爽快感満点でした。
プレデターが殴る時には、パンチの音と同時にサブベースっがなったりしていて、聴いたことがない組み合わせの音で、面白かったですw
ギミックの音も1つ1つが短い登場シーンでありながらも、インパクトに残るSF感があったし、ゴアな音も汚さはありつつも、レスポンスが早い気持ちよさを感じさせました。
クマやプレデターが目の前で叫ぶシーンでは、叫び声の音量も大きく、低域もクリアに聞こえる音作りで、家のモニタースピーカーでも大迫力の音を楽しめました。

プレデターは狩人であるからこそ、現代人ではなく、狩人である原子民族と戦わせたのは、プレデターの基本に立ち返りつつ、現代にはない迫力を描いてくれたストレートな良作です!
鴉