清く正しい「娯楽大作」として万人にお勧め出来る作品である。
上映時間は確かに長いが、それを感じさせない構成、ド派手なアクション、涙と笑いと熱さ、オマケにキレのいいダンスまであり、抑圧からの解放によるカタルシスは、あまりにも超ド級のご都合よろしい無茶苦茶展開にツッコミを入れる事すら野暮だと思わせる、理屈をねじ伏せるエンターテインメントによる爆発力の塊だった。
悪いヤツは徹底的に悪く、ソイツらをぶちのめしてスッキリ終わってみんな幸せになっちゃうという、ネタバレでも何でもないレベルの単純明解なストーリーにも関わらず、見た事もない荒唐無稽なアクション(なのに何故か理にかなってるように見えるのは秀逸)にグイグイ引っ張られていく様相はあまりにも過剰な「面白さ」のおもてなしであり若干の胸焼けさも伴うが、観終わってからの多幸感はココ久しく味わってなかったターメリックを含んだ激辛のソレのようでもある。
あまりにも周囲の評判がすこぶる良いと少し引いてしまうんですが、やっぱりみんなが良いと言うのにはそれなりに理由があるのだと納得出来ました。
まぁただ結構パワーで持ってかれちゃってる点はどうしてもあるので、上映時間の長さは気にならないけど「そこ要る？」的な部分も冷静に考えればあるといえばあるのも事実。でもそれを感じさせない楽しさがあるのがこの作品の魅力なのも理解出来ます。
