ぽち

卒業試験のぽちのレビュー・感想・評価

卒業試験(1974年製作の映画)
3.0
他愛もないお色気路線のストーリーで、コメディタッチの軽い内容だが、さすがに絶頂期のシルヴィアは輝いていて、そこを見るための作品だろう。妊娠5か月だったそうだが、まったくそうは見えない。

もちろん製作陣もそこは良く理解しているので、出し惜しみなしの演出は合っている。ただ、割り切ったB級の作風は結局前作ほどのインパクトはなく、通過点の一つとなってしまったのは残念。

ストーリーや演出でエロティシズムを表現できていないのが敗因だし、コメディに逃げたような作風もマイナスだろう。

某映画サイト(昔の作品などにとんでもない「解説」を載せている、あのほにゃららシネマですよ)の解説に「シルヴィア・クリステルってなんだったんだろ。いま見るとそれほど綺麗じゃないし。天○真理みたいなもんかな」とかあったが、この人は全く分かっていない。
って言うか、「解説」にお前の感想なんか書くな。

シルヴィアがインタビューでも言っているのだが、このような路線の役が自分のはまり役と考えていて、また絡みシーンやヌードも嫌だと感じたことはないそうだ。
銀幕に輝きを残せたのはこの気持ちが大きいのではないだろうか。

見ている者に偽物ではなく本物と感じさせたところが、彼女の魅力の一つだと思う。
でも、もしかしたらすべてが計算の上での「シルヴィア・クリステル」と言うキャラ作りだったのかもしれない。
IQ165のしたたかな女性だったらあり得る。

それにしても英語版を見てしまったのだが、大失敗。声があっていないし、吹き替えが下手。元のドイツ語版は手に入るのだろうか?

ちなみに、オランダ語、英語、フランス語、ドイツ語とイタリア語を話せるらしい。
う~ん、えっちな才女。最高だろ。


余談。
今作で生理的にちょっと引いてしまったところが二点。
まず汚い映像。
クリームを貪る。朝食が散乱したベッドでエッチ。泥の中でエッチ。等々・・・・

これは激しさを演出しているのだろうか?

それとピアノ。
よく3人も乗って足が折れなかったものだ。多分200㎏は越えてるだろう。それに鍵盤の上に足で乗るとは・・鍵盤がしなって、その後の映像ではガタガタになっていた。
そして雨の中でずぶ濡れ。
廃棄直前のピアノを使ったのだろうが、それでも楽器を手荒く扱っている映像と言うのは、個人的に嫌悪感がある。

ので、ドラムを壊すパフォーマンスをする、下手なくせに体力だけで叩いて、酸欠で倒れることをカッコいいと思っている、お前のことは大嫌いだ!!!
ぽち

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