心を病んだ母の言いつけを守り、妹の面倒を見る物静かな少女ヒウ。
優しい父、反抗期だが妹を気づかう兄ら一家は格安の居抜き物件に越してくるが、ヒウと母には倉庫から謎の物音が聞こえて……。
あらゆるジャンルの作品に社会派な色付けが盛んな、霊の怖さと人の怖さを融合させた韓国らしいホラー。
かなり早い段階で「そういう事か」的なものが明かされ、それに沿った展開を観ていく形になる。
荒削りでざっくりしたシナリオだが、大仰すぎない心霊的な表現と、思いきった恐怖描写は個性的。
「霊の怖さ」か「人の怖さ」のどちらかに振り切った作品であれば印象も怖さもかなり違ったかも。
俳優陣の演技は子供含めかなりリアル。
健気でおとなしいヒウ、親には反抗的だがヒウを常に気にかけてくれる兄のドングの二人は、変な誇張がなくて“子供キャラ”として好き。