akiakane

ジョン・レノン 音楽で世界を変えた男の真実のakiakaneのレビュー・感想・評価

2.0
自分が生まれた時にはとっくに亡くなっていたジョン・レノン。数曲聞いたら分かる、歌詞までわかるのはImagineくらい、というTHE素人の自分に薄らとあった「平和を愛し非業の死を遂げた人」というイメージがやや悪い意味で覆った。
ガキ大将的な粗暴さがあり女性に支配的だったという“負の面”に触れる事は重要だと思うが、どんな才能や実績があろうが愛や平和を歌おうが妻にも他の女性にも暴力を振るう事は幼少期の生い立ちに原因があったとしても看過できないし、思い出を語る人たちもそこは話すだけじゃなく批判をしてほしかった。
また、人物像に迫る、と謳っているが登場人物が多分ファンなら知ってるだろ、というくらいジョン・レノンの近親者の話、しかも「物静かだった」「明るかった」「厳しかった」とか表面的でエピソードも中身も薄い。他にも何も確証はない昔の知り合いの思い出話とファンの想像ばかりで情報がとにかく薄い。
映像としてもNHKやテレ東でやったら良い番組だと思えたレベル。正直寝そうだった。一部コラージュのような作りがあり、そういう見せ方をするのかと思いきや、ほとんど写真だけか人物部分を切り抜いた写真を2.5Dに浮かび上がらせて(何のために?)数秒映すだけ。幼少期〜青年機の写真が少なかったとしても加工やアニメーションもなく単純に技術不足に見えた。
(写真を使ったドキュメンタリーなら、マイケルムーア作品や『映画はアリスから始まった』くらいアニメーションを使って相関図を描くなりおしゃれなコラージュをするなり、スクリーンに耐え得る映像に仕上げてほしい)

ドキュメンタリーとしても映像作品としても力不足。パンフレットもよくこれで千円をつけたな…。
akiakane

akiakane