クリーム

NOCEBO/ノセボのクリームのレビュー・感想・評価

NOCEBO/ノセボ(2022年製作の映画)
3.8
展開の予想は付いたけど、面白かったです。ジャケ写の口元が気になって観賞しましたが、想像してたのとは違いました。エヴァ·グリーンとマーク·ストロングが、ハマリ役で上手かったです。ダニに寄生された犬や巨大なダニの描写は中々気持ち悪くて、私は好きでした。

デザイナーのクリスティーンは、夫フェリックスや娘ボブスと共にダブリン郊外で暮らしていた。ある日の仕事中、ダニに寄生された犬の幻影に襲われた。8カ月後、クリスティーンは手の痙攣や記憶喪失、幻覚等の体調不良に悩まされていた。そんな彼女の前に、フィリピン人のダイアナがクリスティーンに雇われたと訪ねて来ます。夫と娘は反対をよそにダイアナの民間療法にハマって行くクリスティーンだった。



ネタバレ↓



ダイアナは、幼少時にオンゴと呼ばれるフィリピンの呪術師の死際に遭遇した為、オンゴの中にいた呪術の力を持つ雛の様な生き物がダイアナの中に入り、その力を継承してしまった。
クリスティーンの不調は、ダイアナがかけた呪いです。
ダイアナは、ダニ、ボブスのカナリア、幻影等を操り、クリスティーンの体調も操作していた。ボブスと友達になり手懐け、胡散臭いから出て行けと言う夫は怪我をさせて、追い出します。
クリスティーンはフィリピンの工場に生産性を上げる為、無理な数の生産を強いて、秘密厳守の為、工場から人が勝手に出入り出来ない様に鍵をつけ管理させた。工場は劣悪な環境だった為、火災が起きて、多数の死者を出した。その中に
ダイアナの娘がいたのだ。ダイアナはオンゴの能力で、クリスティーンに呪いをかけた。
クリスティーンは、自身が犯した罪を思い出したくないのか、忘れていました。ダイアナは、それを思い出させ、娘が味わった火災の苦しみを味合わせ、クリスティーンを呪い殺しました。
そして、ボブスに庭にいる様に言い、自分は3階から飛び降り亡くなります。駆け寄ったボブスにオンゴの力が継承される様に仕組みました。
ボブスが森で草を集めていると遠くから、ダイアナが見つめ、ボブスは微笑み返します。


『ノセボ』には、害を与えると言う意味があるそうです。
東南アジア等、安い賃金で働かされ、先進国から搾取される社会問題が背景にあるのもあり得そうで、良かったです。
何となく展開は読めてしまうけど、クリスティーンも夫も娘も、東南アジアに対する差別的な感じが見えて、けして良い性格ではないので、面白く観れました。懐いてしまったボブスはちょっと可哀想な気もしたけど、永遠の友達を手に出来たから、いいんじゃないかな?
呪いの原因を徐々に紐解いて行くので、飽きずに観れたし、ラストにちゃんと呪いを完結させるのは、好みでした。
ジャケ写の口元のあれは、多分ダニの足なのかな?
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