清水

リアム・ギャラガー ネブワース22の清水のレビュー・感想・評価

4.0
 『oasis ネブワース1996』が何故あのタイミングで公開されたのかが全て明かされた映画だった。

 今や若者に根強い人気を誇るオアシスだが、何故この時期に1996年のライブ映像が映画化されたのか?そしてその映画はファンに焦点を当て、「全てを放り出してライブに捧げた」内容だった。やたらと「あの時代は良かった」と語られるものだから、18の私には少しきついものがあった。

 リアムギャラガーによってネブワース公演が行われると通知が入ったのはそのすぐ後だった。策士だと思った。当時の若者からも、今の若者にも憧れられた場所がネブワースだった。私はあいにく受験で断念したため、Twitterで通話を募って夜通し羨ましがったが、知り合いは何人か行ったみたいだ。
 そしてその公演の様子が改めて描かれたのが本作で、前作と大きく違っていたところが、親子2世代でライブに行くことだった。あの頃思い出を大きく残した彼らが親になり、子もまた同じ音楽を好きになる……芸術の良いところは本当こういうことだなとつくづく思う。
 あの頃は女性関係も良いものではなかったリアムが、今や親として成長した姿を再び同じ地に見せる。そのファンもまた、である。
清水

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