平穏な学園生活がごく普通に描かれる、決して物語的ではなくただありのままを映し出す。そのためか序盤は少々退屈だった。しかし、その退屈と、後半にくる乱射シーンの対比が痛々しい。
特に良かったのが学校に>>続きを読む
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少女が大人になる「未分化な状態」の移行する瞬間を切り取った映画である。
少女2人は本に書かれた官能表現に興味を持つ。性への目覚めである。それから彼女らは大人の男を身体で誑かしていく。しかし、実際に>>続きを読む
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カルト映画として有名だったからか、どんな支離滅裂で難解な映画なんだと思っていたけど思いの外わかりやすかった。
きっかけとしてはRadioheadのBurn the WitchのMVからではあったも>>続きを読む
完全なるベン・ウィショー目当てである。
ストーリー、世界観は文学的で、なんというかとても少女趣味である。ウィショーがクマのぬいぐるみを抱いていたり、浴室で吸うタバコも、綺麗な青年同士のキスも、英国>>続きを読む
エンタメ映画としてしっかり面白い。
漫画やアニメに親しんできた人なら必ず好きになると言ってもいい。簡単な言葉で表すなら「厨二病」的だ。設定や伏線回収が鮮やかで、アクションシーンもハラハラする。なん>>続きを読む
演出が面白い。今ではCG、合成も境目がわからないよう上手く組み込まれるようになったがこの時代の技術はまだ拙く、その拙さがかえって面白い。コラージュをはじめとする質感の違和感に着目した表現は、良い意味>>続きを読む
The Smithsのファンに着目した青春映画だと聞いて地元の劇場へ観に行った。地元では1番有名な映画館であるのに観客は、学校帰りの私と中年女性ふたりの貸切状態だった。
The Smithsが好き>>続きを読む
名作と謳われるだけあり、安心して見れる。適度に緊張感が散りばめられ、自然な流れで感動を誘う。ボブに太陽のチョーカー、ナタリーポートマンのファッションは今でも憧れである。
「漢のロマン」を体現した映画だと思う。数々の名台詞を残し、アルパチーノのスーツ姿がたまらなく渋くかっこいい。が、私は男ではないので2度目はないと思う。
広い荒野の黄色と鬱陶しいほどの青空、丸い血溜まりの赤、3色の対比が美しい。聖書に倣ったストーリー展開も解釈のしようがある。
描写がグロテスクで少々目に痛いが。
ストーリーが面白くなく、退屈である。
画面の色彩は美しい、部屋のコーディネート、赤と緑を補色とした世界観が効いている。
あまりにも評価や影響が大きかったため、少し見るのを躊躇していたのだが、ようやく見てみることにした。やはり少し期待しすぎていたようだ。
『タクシードライバー』の後釜じゃないか、と思う。奇抜な格好と、>>続きを読む
ブラックメタルの悪どい犯罪をホラー映画に昇華した作品だった。
こうもフィクションらしく描かれると、ただでさえキャンピーなブラックメタルがより遠くカルト的に思われないか不安である。
『oasis ネブワース1996』が何故あのタイミングで公開されたのかが全て明かされた映画だった。
今や若者に根強い人気を誇るオアシスだが、何故この時期に1996年のライブ映像が映画化されたのか>>続きを読む
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インターネット前夜、90年代若者最後の聖書。
普通こういう映画はバンドの生まれた経緯に焦点を当てがちであるが、本作は異なり、ファンに焦点を当てているところが良かった。
インターネットが普及する前>>続きを読む
ガールズパンク映画。
篠山紀信が猥褻カメラマンとして描かれているのに笑ってしまった。
あの時は確かベルモンドの追悼公演だったと思う。
ゴダール作品は『気狂いピエロ』をDVDで見た程度の知識で、宇都宮のミニシアターに足を運んだ。それが初めてのミニシアターだったか、市の中心部にありなが>>続きを読む
「革命は起こせると信じていた」という全共闘の言葉に私たちは目を背けてはならない気がする。
本作が公開された時、私はまだ中学生料金だった。地元で1番大きな映画館に行くと、周りは中年ばかりだった。た>>続きを読む
原題は『Quadrophenia』、四重人格という意味である。
それをこうも『さらば青春の光』と大胆に訳したセンスには脱帽である。
冒頭からThe Whoの「Real me」が流れる。ロック>>続きを読む
エンタメ青春映画として「しっかり」面白い。
UKロック好きなら言わずもがな、なこの作品である。
本作のキャッチコピーである「chose life」は、本来薬物防止のために掲げられた言葉だ。しかし>>続きを読む
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今や鬱映画として有名になった本作。
10代のうちに観なければ、腐った映画になる。
青春映画を観る楽しさはやはり若ければ若いほど良いようで、小説でいうところの『ライ麦畑でつかまえて』がそれだろう。>>続きを読む
『イレイザーヘッド』を観るのは2度目である、相変わらず気味悪く意味不明な映画だ。不快感という言葉がよく似合う。居心地の悪い映画だ。
産まれた胎児のみずみずしさは言うまでもなく、目をこするときのグチ>>続きを読む
三島由紀夫を思い出した。(私が彼の熱狂的なファンだったということは見逃したい)
大きなテーマとして「絶対的存在(美)に対する劣等感と自己嫌悪」が掲げられている。『金閣寺』だけではない、三島自身の美>>続きを読む
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映像、雰囲気がとにかく良い。
冒頭に語り手が淡々と1人で喋って、その下に無機質な字幕が出てくるのは古い映画にありがちだが安定に好きだ。作中のニックケイヴの音楽もかっこいい。
ストーリーやあえて白>>続きを読む
序盤から感動させようという制作者側の意図が見え透いていて気に食わない。息苦しい。
ストーリーとしては回収されないエピソードが多くもやもやする。が、それを無理やり繋ぎ合わせても説教くさいような気がす>>続きを読む
オフビートな世界観、何よりトムウェイツの「Jockey Full Of Bourbon」がとにかく良かった。
ストーリーとしては「脱獄」がテーマにあるが脱獄するシーンは意外とあっさりで、それより>>続きを読む
観たのは数年前のことで本当はよく覚えていないのだが、ヴィジュアルと設定だけは鮮明におぼえ、たまに思い出す映画である。
登場人物がことごとく無機的である。人間味がない。演奏しダンスを発表するシーン、>>続きを読む
ロリータ映画として絶賛される『エコール』を観る。
期待外れだったかもしれない。
ロリータ映画の中ではあまりに有名なので、私が少々期待をしすぎたみたいである。私ならこう描くだろうな、と創作意欲に邪>>続きを読む
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題名である『CURE』の通り、山奥に隔離された病院を舞台とした物語である。
病院へ来る時に仄めかされる町の歴史と近親相姦が不幸の予兆だった。
病院はホラーミステリーに使われるような陰鬱としたもの>>続きを読む
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フィン・ウルフハード演じる少年ボリスのキスシーンが目当てである。
物語は、メトロポリタン美術館での爆破テロ以後の主人公テオの人生を、レンブラントの弟子であるファブリティウスの『ゴシキヒワ』に焦点を>>続きを読む