清水

ウィッカーマンの清水のネタバレレビュー・内容・結末

ウィッカーマン(1973年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

 カルト映画として有名だったからか、どんな支離滅裂で難解な映画なんだと思っていたけど思いの外わかりやすかった。
 きっかけとしてはRadioheadのBurn the WitchのMVからではあったものの、ウィッカーマンの逸話自体はなんとなく知っていた。バーニングマンにもいつかは訪れてみたいと思っている。
 本作は主人公の警官がたった一人私たち鑑賞者の視点を代弁してくれる。島に古くから伝わる信仰や儀式は私たちの目には残酷で狂気的に見えるが、もちろん島民にとってはごく自然な行為である。島民が「太陽の神に捧げる」ために生贄を捧げるのに対し、生贄にされた主人公は自身の信仰する神に救いを請う。完全なる宗教・信仰の対立である。
 私たちは現代世界に広く伝わる宗教の影響で死よりも生を尊いものとしてそれが常識だと考えるが、その逆があり得るわけである。この映画に出てくる島民も、私たちの常識からは逸脱しているだけで、主人公がここの島に辿り着かなければ今も平和に物事が進んでいくわけである。
清水

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