コータ

マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間のコータのレビュー・感想・評価

4.3
劇場公開に先んじてテレビ放送で鑑賞しました。

「戦争は爆発音ではなく静寂から始まる」
人口43万人の湾岸都市・マリウポリ。多くの人が故郷を追われ、肉親をなくした戦争。どこでいつ生まれるかなんて、誰にも選べない。

まさに命懸けの撮影。カメラが記録したのはひどく凄惨な戦場の現実だ。
真っ赤な血に染まる担架、幼い我が子をなくした親、集団墓地に埋葬される遺体、過酷な状況下で出産に臨む女性、赤ちゃんの泣き声。

爆撃に見舞われる子供、妊婦、すべての住民たち。
虐殺、略奪、プロパガンダ、フェイクニュース‥

「マリウポリの20日間」の撮影時点からすでに2年以上が経過。この5月で陥落から2年を迎えようとしている現在のマリウポリ。ロシアの占領政策が進む街に陥落後も留まった者、逃れた者、新しくロシアから移住してきた者。

この映画が伝えるのは、2年前に起きた激戦とそれに巻き込まれる形で犠牲になった市民の20日間の記録だ。
コータ

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