nekokatz

魔術のnekokatzのレビュー・感想・評価

魔術(2023年製作の映画)
-
最近の映画記録、TIFFの2日目にみた「魔術」のこと。ワールド・フォーカスの一本でチリ映画。

なかなかダークだが抑制的で、悪くない印象。
舞台は1880年、チリ南部のチロエ島。
主人公ロサは13歳の少女で、島に入植したドイツ人一家の使用人をしている。
(どうやらロサとその父は、本土から移入してきたインディオ系である)

映画の冒頭、ロサが働くドイツ人、ステファンの羊たちが大量死してしまう。ステファンはロサの父を疑い、犬をけしかけてかみ殺させてしまい…という導入。

行き場をなくしたロサは島の先住民マテオと出会う。
マテオたち先住民マプチェの間には、独自の呪術があることをロサは知り、ステファンへの復讐を依頼して…という流れ。

ステファンの二人の子供は、犬にされてしまう。
だがステファンはそんなこと信じず、町長は先住民たちを誘拐犯として逮捕するが…。

劇中にはチリ人、ドイツ人入植者、インディオ、先住民マプチェ族と4つの集団がいる。
主人公ロサは(まだ子供扱いなので)それらの間を行き来できるというのも面白い。
先住民呪術系のスリラーは、国や民族の特色が自然と出るジャンルだなあと思った。
ロサ役の女優、表情が良かった。
nekokatz

nekokatz