カツムラ

Avalon アヴァロンのカツムラのネタバレレビュー・内容・結末

Avalon アヴァロン(2000年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

デストピア的な未来で、仮想現実ゲームでお金を稼ぐ人たち。セピア調で映像もステキ。寡黙な主人公もかっちょいい。ファッションとか小道具とか、細かい部分の作り込みがスゴイ。



20240324
数十年ぶりにBD買って鑑賞。
うわーー!!!!
やっぱ今見てもめちゃくちゃカッコええ〜〜〜〜〜〜

これ2000年の作品なんだよな〜
今はオンラインゲームとか散々あるけど、当時は難解だった記憶。

確か中学生2年?の時、地元の広島のめっちゃちっちゃい映画館に見に行って、設定資料集も本屋に取り寄せてもらったりしたな…
押井守の映画を映画館で見たの初めてだった…

もはや『バラエティー番組のBGM』になっちゃってるけど、主題歌もカッコいいんよな。

・実写だけどアニメ的な作り方で撮影したらしい(全ての映画はアニメになるby押井守)。
確か、ポーランドと共同制作で、実際の戦車とか軍事用ヘリ使わせてもらってるんよな。

・世界観の作り方が超イカす。
めちゃくちゃ派手なシーンもないし、ガンアクションも別に上手くない(というかぎこちない)けど、構図とセピアっぽい色味で世界観とか雰囲気を演出してる。

スローモーション、セピア調の画面、ゲームの文字のUIとサウンド…

・クソ長いパスワード、一昔前の検索システム、電気供給が不安定なPC、ブラウン管みたいなディスプレイと荒い液晶…

・PC起動した時の“ヴォヴォーーン“って音とか超カッチョイイ

・現実世界のモブが全部人形みたいに動かないのとか(犬以外)、空が張り付いた書き割りみたいにずっと同じなのとか、とにかく生活感を排除した絵作り。

・ゲームのプレイ部屋も監獄みたいだ。

・本の中身が白紙だったのは、アッシュたちがいた世界も現実じゃなくて、不要な部分にデータが書き込まれてなかったってことかな。

・クラスリアルになってからの画面、わざとだろうけど、ちょっと微妙にそれまでと違ってダサく感じるんよな。
めちゃくちゃ普通のカメラになると言うか。
逆にそこまでは色調補正とレタッチでこんなカッコよくなるんだ!って感じる。

・カーテン開けたらレンガの壁!のシーン、攻殻機動隊の影響を受けたマトリックスへのオマージュ的なニュアンスを感じる。
「それが本当の現実じゃなくても、本人が満足ならゲームの世界で生きてていいじゃん!」みたいな。
カツムラ

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