もぎ

PERFECT DAYSのもぎのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
2.6
もうパターン化されたジャポニスム気持ち悪すぎるんよ。浅草地下街、銭湯、テレビに映る相撲、人力車、最先端の公衆トイレ、スカイツリー、アオイヤマダの海外の人がイメージしてそうな原宿ファッション、小料理屋の女将、神社の境内…

いかにも西ヨーロッパの文化人が好きそうな、ステレオタイプな「牧歌的ニッポン」のオンパレードに少し辟易とする。それってあなたのオリエンタリズムですよね?

やはり小津リスペクトの醸し出しも含めて、「トーキョーが消費されている」という感覚が終始ぬぐえなかった。

ただ、別に偽りの東京を描いているという感じでもないので、日本に興味のある海外の人に向けた映画としては良いんだと思う。「パリ、テキサス」も見てないし、小津映画にも造形が浅いので、あまり意図が汲めなかったのかもしれない。自分が東京出身が故、普通の風景すぎることもあるのかも。

とはいえ、カンヌ国際映画祭で「役所が日本人俳優としては『誰も知らない』の柳楽優弥以来19年ぶり2人目となる男優賞を受賞した」というのは、どうも釈然としないというか…
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