ベーべ

ニンフォマニアック Vol.1 ディレクターズカット完全版のベーべのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

何も感じない…

ラース・フォン・トリアー監督
鬱3部作3作目Vol.1
(ここにきて前後半分かれるのね…)

これは今までのなかでは、かなりおもしろいほうだった。
そもそもステイシー・マーティンが出てるって知ってたら、もっと早く観たのに…。

精神的に性欲に異常をきたす色情狂(=色情症)を患っている女の半生を、回想形式で送る物語。

主人公は、またしてもシャルロット・ゲンズブール。
鬱3部作の全部で主演を務めあげててびっくり。
そのシャルロット・ゲンズブールが路地裏で豪快にくたばっているのを、ステラン・スカルスガルドが発見し、家に連れていく。
そこで、彼女の過去の話をひたすら聞く…というのがこのVol.1の流れ。

というか、今まで触れてこなかったけど、ステラン・スカルスガルドって毎回いてるよね…

回想シーンの主人公のジョーは、シャルロット・ゲンズブールではなく、ステイシー・マーティンが演じる。
予想していた以上の体当たり演技で、驚きと賞賛が入り交じった複雑な気持ちにさせられる。
特に、ジャケのシーンのところはすごかった。観るまでは何のシーンなのか全然わかってなかったから、なかなかの衝撃だったわ。

あと気になったのは、大胆な攻めのシーンが多いにも関わらず、全体的にあまりエロさを感じなかったこと。
これは、監督の狙い通りなんだろうか?
もしそうだとしたら、ラストシーンの"何も感じない"のくだりが、めちゃめちゃ深い意味を帯びてくるけど。。

今作では、現在パートのシャルロット・ゲンズブールが何故あんまにボロボロなのかが明かされなかったので、それも含めて続きが気になる。

以下、監督のいつものチャプター分けのタイトルと、一言メモ

第1章「釣魚大全」…電車で友達とバトル
第2章「ジェローム」…拒んだ男に恋する縦列駐車
第3章「H夫人」…自宅で修羅場、ユマ・サーマン無双
第4章「せん妄」…父の死(モノクロ)
第5章「リトル・オルガン・スクール」…色欲の果てに何も感じなくなる
ベーべ

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