絵画講師の男性は
“あの世の魂の幸せの為、死後婚の絵を掲げる”
という風習を知る。彼は、過去に会えなくなってしまった息子の幸せを願い、筆をとったーー。
約30分のショート。
日常会話と日常風景の中で進んでいくヒューマンドラマだが、邦画にありがちな過度の芝居感だとか自然気取りのボソボソ棒読み等がなく、演技や台詞の温度が鑑賞しやすくて耳に優しく、個人的にとても好み。
思い出、執着。それぞれを死者と生者は心に刻み持つ。いや、むしろ逆なのだろうか。
少し怖く、少し物悲しい後味が独特。
生と死の交差する日、垣間見る境界。