ももいろりんご

青春ジャック止められるか、俺たちを2のももいろりんごのレビュー・感想・評価

4.2
井浦さんと東出くんの雰囲気を感じて映画館へ。面白かった!
—ただで起きないために転べ
パンフレットとポスターとTシャツを買うという爆上がり⤴️的な盛り上がり方をして帰ってきました。
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ビデオが普及し、映画館に行かなくても映画が観られるようになった1980年代。映画監督の若松孝二は名古屋にミニシアターを作る。『シネマスコーレ』 ラテン語で「映画の学校」。若松は、文芸坐を辞め結婚後名古屋で就職していた木全純治に支配人を依頼する。なかなか客足が伸びない映画館だったが、その場所には人を惹きつける何かがあった。
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本作は、故・若松監督と監督が作った映画館シネマスコーレに集まった若者たちの青春物語。1を観ないといけないかな…と思いつつ、思い切って観に行ってよかった。楽しかった!
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冒頭、東出くん演じる木全さんは、1982年ビデオカメラのセールスをしている。「完全無欠のロックンローラー」を歌いながら自転車を漕ぐ姿。そして妻(コムアイさん!)との会話、関係がとってもいい。会社員は世を忍ぶ仮の姿だって、すっごい映画好きで、それを笑って応援する妻。
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映画で食べていきたくても、諦めていくものも多い世界。
シネマスコーレ開業から働く金本法子はまだ女性監督のほとんどいなかった時代に大学で8ミリ映画製作をしていた。
今でいう映画オタクだった井上淳一(リアル本作の監督さん!)も映画監督になりたくて、若松監督を追いかける。
皆、何度となく挫折を味わいながらも映画から離れられない。
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井浦さんはきっと若松さん本人に似せてるのでしょうね。東出くん、笑顔が柔らかくてよかった。芋生悠さんも杉田雷麟くんも、つまづいても起き上がる、真っ直ぐさ。
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なんかねー。すっごく青春だったのです。
今ならコンプラでNGなメチャクチャさも、ピンク映画なくては語れない若松監督や日本映画の基礎みたいなものも、映画が大好きな人たちも。
熱いな。あの時代の熱さがあったのだろう。
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木全さんの「映画を映画館で観せていきたい」という言葉。スコーレの看板やポスター、作中で映る作品たち。それら全てに愛を感じた。
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大学生の息子が名古屋にいるうちにスコーレで映画を観よう👍