鍋山和弥

NANAの鍋山和弥のネタバレレビュー・内容・結末

NANA(2005年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

2人の『ナナ』。『大崎ナナ』と『小松ナナ』。この2人の対比の、面白い作品。実は、『2』も、見たことあるのですが、あまりの、クオリティの違いに、ガッカリしたことしか、覚えてないので、もう『2』は、見ませんし、感想も、書きません。NANAシリーズなら、断然、今作。曲のクオリティも、違いますしね。『2』に関しましては、キャスト降板が、多すぎて、キャスト集めで、手一杯感が、作品からも、伝わりました。そこを、いくと。今作は、ホントに、よくできてます。『小松ナナ』は、誰もが、羨ましがるくらい、恵まれて、小さな悩みに、一喜一憂。そこが、かわいいのが、魅力という、キャラクター。『大崎ナナ』は、誰から見ても、不幸な生い立ち。それでも、強く生きようとし、でも、弱い所もあって、女性が、憧れそうであり、弱い所にも、共感しそうな感じ。一見すると、正反対そうですが、でも、共通点もあって、それは、ちょっと、素直じゃなくて、純粋。それでいて、会社で、真面目に、というタイプでもない。そして、優しさがある。少女漫画原作ということで、男の僕には、理解できない所も、ありますが、男目線では、こんな感じ。でも、『大崎ナナ』の、カリスマ性。親に捨てられ、孤独。温かい家庭とは、無縁で、それでも、泣き言を言わず、強がる。ホントは、温かい家庭を、どこかで、望む心もあるはず。だから、一見、誰もが、面倒くさいなぁ~っと思われそうな、『小松ナナ』の、面倒も見る。というか、半分、依存のような所がある。自分が、不幸で、相手が、温かい。自分の不幸さが、『小松ナナ』を放っとけないという、性格を、形成している。そんな気がします。自分に近しい『レン』。自分に、無いものを持ってる『小松ナナ』。『大崎ナナ』にとって、どちらも、掛け替えの無いもの。そんな『大崎ナナ』だから、作中で、物凄いカリスマ性を、発揮するんだと思います。そんな、いい作品だからこそ、『2』も、大事に、作って欲しかった。僕は、そう思います。
鍋山和弥

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