センター分けのましゅちゃん

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のセンター分けのましゅちゃんのレビュー・感想・評価

3.0
日常に突如入り込む非日常。
いつ爆ぜるか知れない、
終焉の使者を仰ぎ生きる者達の
終末論と人生論。

終わりを視界の片隅に捉えて暮らす
彼女達だからこそ見える日常がある。

異質な空の上の非日常と
平凡な空の下の日常が調和する
独特の世界観が魅力的。

世界観は非常に魅力的なもので、
それらをふんだんに見せる序盤は
強く引き込まれた。

ただ、セリフ回しと作品全体のノリに
かなりクセがあるので
ここに置いて行かれてしまうと
一気に世界観の外に
放り投げられてしまう印象も受ける。
キャラクターもかなり誇張的で、
自分にはやや感情移入が難しかった。

キャスト陣は非常に表現力が高く、
魅力的。
あのさんと幾田りらさんの2人の
繊細かつ情熱的な演技力には
引き込まれた。

キャラのデザインにも
かなりの誇張的なクセがあり、
これを魅力的と捉えられるといいのだが
今作は自分にはあまりマッチせず。
フィールドや舞台は非常に美しく、
写実的で素敵。

あえての演出やデザイン性なのだが、
どれかを一度ノイズと認識してしまうと、
終始それが過って、入りこめなくなる。
一つ一つの要素に
かなりのクセがある作品。

世界観とテーマは非常に
魅力的で引き込まれるものだったが、
独特のテンポ感とノリ、
セリフ回し、デザインに上手く入り込めず、
自分には合わなかったのが、
正直なところ。