12巻ある原作を10巻まで既読の立場。
本作が映画化されると発表された時は結構驚いた。
原作マンガは知名度高かったけど、大ヒットしているわけじゃないと思っていたし、良くも悪くもゆっくりした日常描写が本作の味でもあるので、アニメ化はともかく映画化どうすんだろ?と感じた。
でもだからこそ、その勇気に少し好感が持てたりして。
原作は描き込みがすごいのでページが黒く、浅野いにお作品を読み慣れなかった者としては、なかなか慣れるまで時間がかかった。
で、原作のあのごちゃっとした感じが、アニメ化されたことでとてもスッキリと見やすくなり、いわゆる原作ガチ勢ではない私としてはそこがまず良かった。
原作は話が進まなくてタルいなぁという瞬間が度々あったけど(後から考えるとそのタルい日常も愛おしく思えてくる)、映画化にあたりかなりうまく取捨選択しつつ原作を忠実におさめたという印象。
でも原作を越える何かがあったかというとそれはなかったかもしれない。
いやでも、そんなに余計なことはしていないから、十分満足。
原作では、背景として常に鳴っている母艦の音。これを逃げずにしっかりと演出していることにも好感。
劇伴も良かった。
幾田りらとあののダブルキャストはバッチリだった。
原作読んでる時は、おんたんの声が最も想像できなかったけど、あのはどハマりでこのキャスティングした人がMVPだなと思った。
原作では、おんたんの兄ひろしが好きなキャラなのだが、ちょっと予想外な太い声だったな。
もうちょいイケメンな声の方が良かった気が。
ちなみに…
本作を観終えて、積ん読状態の残りの巻を読んだ。
ん〜、なるほど、ん〜!
後章、原作からどれぐらい変えるか、楽しみ!