先生

アメリカン・フィクションの先生のネタバレレビュー・内容・結末

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

話題になってたし、嘘ついて引っ込みがつかない感じが面白そうだなと思ってすぐ見た。面白かった。

作家として、書きたいもの、書けるもの、求められるもの、の違いに苦しむのが面白い。書きたいものを書けても売れない苦しみ。お金のために書きたくないものを書く。クリエイティブ的な話だけど、現実仕事ってそうだよなって思う。耐えられる拷問として仕事を選べという現状。

人間ドラマが並行していて面白い。死は突然だし、家族仲は微妙で、お金の工面に奔走し、恋人とはスッキリしない。それが人生。エンタメはそれをわかりやすく整理し面白くしたもの。
死んで終わりのオチは好きじゃないけど、まあ面白かった。

皮肉に皮肉を重ねていて面白かった。
見たいものが見たいなら見せてやるよ、それでちゃんと整えたものを出せるのはすごいと思うよ。

黒人とは、のレッテルに主人公はキレてるけど、自分だって家族のことなんもわかってなかった、というのがカウンターとしてあって面白かった。自分だって見たいものしか見てなかった。

ラスト、自分の脳内で処理していたのを監督との対話で共有していたのも良かったな。少し世界が開かれた感じがする。
相手が求めるものをちゃんと出せるのはすごいと思う。中身が無くても売れたのはすごいよ。みんな売れたいもん。
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