このレビューはネタバレを含みます
定期的に見たほうが良い、全人類が見るべきドキュメンタリー作品だと思った。
証言する人は様々で、選択肢がないまま洗脳され、それが良いことだと信じていたが、あとになって、すべきことじゃなかったと後悔したり反省したり恥だと思う人間がいる一方、自分には関係ない、加害者ではない、エリートだった、法律には違反するがユダヤ人に対してひどいことをしても良いと考え、きちんと取引をしなかったから迫害され虐殺されたのだとみなす人間もいる。
戦後半世紀以上たち、世界中であれは悪いことだったし反省すべきことだったと喧伝されているにも関わらず、罪の意識もなく加害者としての自覚の無い人間がいる。その事実に打ちのめされた。そして、そんな無自覚な人間がいる事実をこれからも残すべきだなと感じた。人間は反省したりしなかったりする。変わったり変わらなかったりする。
当時の行いは仕方なかった面があるとは思う。しかし、それでも、その後に考えが変わらない人間がいるというのは、今後も誰かを傷つける集団的な現象が起こりうると考えられる。
同じように、選択肢が無かったり、逆らえば危険な目にあったり、単純に逆らうほうに自分の利益が無いとみなした場合、人は虐殺に加担するのだろう。それをきちんと自覚的に受け止めていく必要が全人類にあるなと感じた。
