ドドド大王

毒娘のドドド大王のレビュー・感想・評価

毒娘(2024年製作の映画)
3.3
ある家族が引っ越してきた家に、奇妙な赤い服の少女「ちーちゃん」が執着し、家族を破壊する映画。系統としては『座敷女』『トリハダ』などのヒトコワ系を思わせる。また、映画全体に通じる下敷きとしては、家庭内におけるモラハラ夫の最悪さや抑圧された女性などのテーマが意識的に使用されていると思われる。

本作のメインアクターである「ちーちゃん」のビジュアルは、画面全体が黄色や青など柔らかな色づかいが多い中、冴え渡っておりかなり印象的。特に前半レースカーテン越しに、「ちーちゃん」が忍び寄るシーンはかなりゾッとした。

だが、「ちーちゃん」が現実に明らかに存在すると明示されているにも関わらず、超人的な回復力を持っていたり警察にマークされていなかったり描かれ方とのズレが非常にある。奇妙な「ちーちゃん」の親や、Xマークにこだわる理由など、意味のないノイズが非常に存在し、物語全体の方向性が曖昧なまま終わってしまったためそこは少し残念だった。
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