HAYATO

フォロウィング 25周年/HDレストア版のHAYATOのレビュー・感想・評価

4.1
2024年135本目
第96回アカデミー賞で最多7部門受賞を果たした『オッペンハイマー』のクリストファー・ノーラン監督の名を一躍世界に知らしめた記念すべき長編デビュー作
今回の上映ver.はノーラン監督が監修を務めたもの。来場者特典でポストカード貰えてラッキー。
作家志望の男ビルは、創作のヒントを得るため、街で目に付いた人間を尾行、観察する行為を繰り返していた。そんなある日、尾行していることをターゲットの男・コッブに気づかれてしまう。だが、コッブもまた、他人のアパートに不法に侵入し、私生活を覗き見る行為に取りつかれており、ビルは次第にコッブに感化されていく。数日後、ビルはコッブと侵入したアパートで見た写真の女性に興味を抱き、やがてその女性の尾行を始めるが……。
出演は、ジェレミー・セオボルド、アレックス・ハウ、ルーシー・ラッセル、ジョン・ノーラン、ディック・ブラッドセル。
実にノーラン監督らしい時間軸を複雑に交差させた手法が取られている本作は、物語が進むにつれて各シーンが繋がってくるので、常に謎解きをしているような感覚を味わうことができる。ノーラン監督の「時間」へのこだわりはこの頃からだったのか。
フィルムノワールの影響を強く受けたモノクロの映像は、作品に独特の世界観を与え、自然光を多用して表現した明暗のコントラストが美しい。
後に『ダークナイト』トリロジーを生み出すノーラン監督のデビュー作で、バットマンのロゴが登場する場面があったのはとても驚いた。ファンとしては非常に胸熱。
人間観察は自分も好きだけど、とんでもないトラブルに巻き込まれる主人公の姿を見て、趣味で尾行をするのはやめようと固く誓った。
70分間とは思えないボリュームで、超低予算とは思えない面白さだった!流石!
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