T太郎

ディセントのT太郎のレビュー・感想・評価

ディセント(2005年製作の映画)
3.8
1018
再鑑賞

イギリス映画だ。
車が右ハンドルだったので確認してみたら、がっつりイギリス映画だった。

あ、嘘。
いつものようにイギリス英語を聞き分けた私は、この作品がイギリス映画だという事を瞬時に看破したのである。
さすが私だと言わざるを得ない。
(嘘つけ)

ホラーだ。
ホンマにホラーか?
恐くないそ。
突き詰めて考えるとジャンルがよく分からなくなってしまうのだが、かなり面白かった。

前回観た時は、さほどという印象だったのだが、今回はとても面白かったのだ。
再鑑賞してよかった。

ホラーとして観ると物足りないのかもしれない。
今回私は、この作品を冒険映画、あるいはアドベンチャー映画として鑑賞した。
(一緒やで)
するとどうでしょう!
アホほど面白かったのである。

6人の冒険好き女子が、洞窟探検としゃれ込むのだが、この洞窟が実に恐ろしい代物だったのだ。
彼女たちの運命や如何に!

その6人の冒険好き女子は以下の面々だ。
サラ
ジュノ
ベス
ベッカ
サム
ホリー

比較的キャラクターの描き分けはできているのだが、サラとベッカが若干分かりにくかった。
特に洞窟内の暗闇の中では。

まあ、私は美女を見分ける目、すなわち心眼の持ち主なので、全く問題はなかったのだが。

ちなみに私のタイプはジュノなのであった。
(誰も聞いてないよ)

彼女たちは地下深い洞窟に降下する。
未踏の洞窟内は当然、整備などされておらず、6人の行く手を阻む数々の障害が待ち受けていた。
協力し合い助け合いながら、彼女たちは出口を探しつつ前へ前へと進んでいく。

ここまでは普通に冒険物として面白い。
これだけでもいいくらいだ。

だが、当然ながらこれで済むはずがない。
この洞窟には実に恐ろしい生物が棲息していたのである。

そいつらはなんと!
肉食系地底人!
文字どおり肉食系だ。

奴らは洞窟に迷い込んだ、あるいは誘い入れた人間や動物を片っ端から喰らい尽くすのである。
なんと恐ろしいのだろう。

ただ、奴らは目が見えないという特徴がある。
これは何とか活路が見出せるのではないだろうか。
キョンシーよりは与しやすいと言えるのではないか。
よし、みんな頑張れ!

そんな物語である。

地底人の造形はシンプルだ。
全身は白鑞のような白一色でいらん装飾はなさそうに見える。
お顔もノペッとしていて、発達した耳と退化した目という理にかなった造形だ。

奴らは特段、力が強い訳ではない。
1対1のタイマン勝負であれば、私のハイキック一閃で片はつくであろう。

奴らの恐ろしさは、その躊躇のなさなのである。
私の場合、「いただきます」と手を合わせてから、おもむろに食事を摂るのだが、奴らは違う。

いきなりかぶりつくのだ。
よほど、お腹が減っているのだろうか。
かぶりついて肉を引きちぎるのだ。
一体どのような教育を受けてきたのだろう。
非常にお行儀が悪いのである。

いや、違う。
その躊躇のなさが恐ろしいという話だ。
ハイキックがはずれた時の事を考えると、チビリそうである。

躊躇なき食いしん坊ほど恐いものはない。
これが私の結論だ。

         完
T太郎

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