フォスフォ

戦争のはらわたのフォスフォのレビュー・感想・評価

戦争のはらわた(1977年製作の映画)
4.1
発ペキンパーおもろかった。タランティーノの『ジャンゴ』でレオさまが撃たれて、建物の木材が散るなかで執事役のサミュエル・L・ジャクソンが泣いてるシーンのスローモーションはこの監督が元だったのね。塹壕とか兵舎とかのレイアウトは俳優に近すぎたりというかあんまり撮り方を凝ってないようにみえて平板…なんだけど、カットバックですぱっと割りながら適宜スローにしたりはやめたりと速度変えて展開する戦争描写はかなりのカッコよさ。正直戦争の悲惨さとかより銃撃のリズムと小気味良さみたいなものが勝っちゃってて、もっと見たくなってしまう。中盤のめまぐるしくカット飛ばす銃撃戦からフェードイン/アウトして、野戦病院につながるとこなんかすごい。シュタイナーはやたら死んだ仲間をフラッシュバックするけど、戦争のちょっとおかしな時間感覚を描き出せるようなカットの繋ぎ方/割り方が独創的でよかった。音楽の使い方がフルメタル・ジャケットっぽいけど、この映画みたいな情の厚さみたいなのがない分あっちのが洗練されている気もする。
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