歩葉戸路素

バロンの歩葉戸路素のネタバレレビュー・内容・結末

バロン(1989年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

初見時の衝撃凄かったなぁ〜
月世界、地底王国、クジラの腹の中…と奇想天外な大冒険をする幻想ファンタジー
大砲の球に乗って空飛んだり
観たことの無い映像のオンパレードなんだけど、何処か懐かしくもあって、幼少期の時に見てた夢や妄想を破格の予算を使って映像再現した感じ
でも超高予算なのにわざとハリボテっぽい特撮は残してたり、中世なのに核兵器が登場する荒唐無稽な世界観はモンティパイソン味がある

まぁ…かなりマニアックな内容だからね
当時は興行収入大失敗したり大変だったらしい
テリーギリアム監督は天才すぎて評価されるのだいぶ時間かかる気がする
この映画も後にワンピースとか今敏監督とかに大影響を与えてるし
別に難解な内容でも無いんだけど、感性が独特すぎるせいで中々良さが伝わり辛いというか…
メッコールをそのままガブ飲みするような映画

登場キャラはやっぱモンティパイソンでお馴染みエリック・アイドル演じる爆走男が大好き
銃弾より早く走って先回りしたり面白すぎる
あの旅の仲間皆好きかも
月世界の絶望感が凄くてトラウマだった
月世界人どうみても天竜人の元ネタだし分かり合え無い感ヤバい
ハリボテでプラネタリウムじみた幻想的な宇宙空間がめちゃくちゃ衝撃で、多分今まで見てきた映画の宇宙映像で一番好きだと思う
地球もどう見ても作り物の地球儀なのとか
模型っぽい世界観が稲垣足穂な感じして印象的
狂気描写も健在でバロンが平気で敵の首を叩き斬ったり、その生首がウインクしたり、王様が奴隷を叩いて楽器代わりににしたり…
(実はこれモンティパイソンの「ねずみオルガン」という回のセルフパロディ)

最後は空想が現実に勝つという結末
実はバロンの話はどこまでが空想だったのか分からなかったりする
あそこまでトルコ軍が撤退してたの確信してた辺り何か現実世界で情報を得ていたのかもしれない…?
もしかしたら本当にバロンがトルコ軍やっつけていたとか…!?
歩葉戸路素

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