キヲシ

続・夕陽のガンマン/地獄の決斗のキヲシのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

テンガロンハットを被った濃い顔、寂れた荒野の町?に現れる人馬の影…。リマスター版のクリアな画面にどーんと現れる顔、顔、顔。飛び込んだ男たちを返り討ちにしてUGLYことイーライウォーラック登場。奥に長い土壁住居の扉を開けて黒ずくめのダンディーBADことリーヴァンクリフが入ってくる。食うわ、殺すわ、容赦ない(奧さんが可哀想だ)。そして、そして、眩しそうに目を細めるGOODことイーストウッドが、絞首刑寸前に縄をライフルで狙い撃ち。GOODなのか?イーストウッド襲撃に手を貸す三人組(ここも3だ…)、教会の牧師になっている兄、手錠で繋がれた収容所兵士、酔っ払いの北軍大尉…ウォーラック関係のキャラクターが味わい深い。中でも収容所の拷問時に演奏させられる楽団(思わず手を止めるバイオリン弾き)とモリコーネの楽曲が素晴らしい。暑苦しいアップと対照的な、駅の場面、橋を巡る戦場の場面、墓地の場面での大仰な程のスケール感。火を噴く大砲、大砲…、吹き飛ぶ橋とずらりと並ぶ遺体。すり鉢状の墓地の底で少しずつ距離をとる三人、見開かれた眼、鋭い視線、細めた瞼から覗く目。そして、そして、首に縄をかけ(まあ素直なこと)…うわーやはりGOODだわ。よくテレビでやっていたが、まともに見たことなかった。この尺では切り刻まれていたことだろうが、砂漠で足を洗った桶の水を欲しいか?とか、「もう少しだけ生かしてくれ」と頼む大尉とか、墓穴に全部収められてとか…細部が面白い。今、劇場公開してるんだよなあ。
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