キヲシ

男たちの挽歌のキヲシのレビュー・感想・評価

男たちの挽歌(1986年製作の映画)
3.0
中盤のマーク(チョウユンファ)の襲撃シーンが見せ場。ホステスと戯れながら廊下に置かれた植木鉢に銃を隠して行くマークが、円卓で盛り上がる敵のボスを初手で倒すがまだ…のまま、残党との派手な銃撃戦に突入。二丁使い!で次々に吹き飛ばしながら廊下に撤退、回収しながら撃ちまくるが…。とはいえ主役はホー(ティロン)、任侠時代の高倉健を思わせる耐える男を熱演。愛する弟キット(レスリーチャンが若い!)に殴られ詰られても我慢我慢。キットとジャッキー(エミリーチュウ)の登場シーンは香港映画らしいバタバタコメディなのだが、父親の襲撃シーンでは同じトーンで煮えた鍋やら包丁やらを使う痛そうな肉弾戦が繰り広げられる。ホーの務めるタクシー会社の社長が実にいいキャラだ。どうしてそうなる?という展開を金を拾わせるだの、夜の屋上での集団リンチを執拗な顔面アップで描くなどで上書きしていく。顔を腫らしたマークの目が光る。そして、燃え上がる炎の中、肩を貸してマーク、ホー、キットの三人が走る。熱いぜ。
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