mirchisan

アブラクサスの祭のmirchisanのレビュー・感想・評価

アブラクサスの祭(2010年製作の映画)
4.0
珍しく邦画で気に入って何回か映画館で観た。
主演のスネオヘアーのことを全く何も知らないまま鑑賞。躁鬱を抱え、悩みながらも懸命にお坊さんとしてのおつとめをこなす役を熱演している(坊主が似合う‼︎) 。彼を支えるともさかりえ演じる妻、家族の様子もあたたかくてよい。こちらもいつしか応援する気持ちに。

交流のあった町内の人が突然亡くなり、お経をあげるシーン。あそこで本当のお坊さんになったのだな…心に響くお経。そうかお経は人に捧げる歌なんだ。お坊さんが心にROCKがあったっていい。不器用でカッコ悪くたっていい。むしろそれがすごくいい。

音楽を大友良英が担当。ノイズの音も随所にさりげなく入る音も、主人公の内面を表すようでよかった。
ラスト、皆で歌う日本語の「ハレルヤ」。レナード・コーエンの名曲がこう来たか!👏
これを聴いてサントラ買いました。

スネオヘアーとともさかりえ、この映画が縁で結婚したの嬉しかった。だが今はお別れしたのか…ざんねん。

答えは出ない。でもそれを静かに受け止めて生きて行こう。そんなメッセージの映画なのだと思う。
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