つかれぐま

マッドマックス2のつかれぐまのレビュー・感想・評価

マッドマックス2(1981年製作の映画)
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暴走族に狙われる製油所。
孤高の主人公マックスは成り行きで製油所の人々に加勢することになるが・・。物語の構造は「ひとり七人の侍」。あ、一応ジャイロキャプテンもいるか。

前作がとても苦手だ。
マックスの妻子への弱い者いじめを、再現ドラマのようにリアルに見せる。その怖さがとにかく嫌で(映画の出来とは関係なく)二度と観たくない一本。一転して本作は「何度でも観たくなる」突き抜けた面白さに溢れる。

今作もリアルさは変わらない。
ドッグフードを喰らうマックスの口臭は臭そうだし、ジャイロキャプテンの歯の汚さや、製油所のボロさなど世紀末の世界観づくりが完璧だ。そして人の命がなんとも軽い。そういう世界なのだと割り切って見れることで、前作に感じた重苦しさがない。

語り口もなんとなく神話的。
マックスとジャイロキャプテンを「救世主」として解釈することもできる。後の『怒りのデスロード』の原型。