イチロヲ

ラビッドのイチロヲのレビュー・感想・評価

ラビッド(1977年製作の映画)
4.0
実験段階の整形手術により未知の生物へと変態した女性が、人間の脳を狂わせる猛毒を瞬く間に感染させていく。カナダが生んだ不世出のキチガイ監督クローネンバーグの初期作品。前作「シーバース」に続く、オチンコ2部作の後編。

感染源の女性は、腋の下の皮膚に忍ばせているチンコ型の針を使い、相手に抱きついた姿勢で吸血行為をおこなう。男性にとって、女性の腋の下というのは、フェロモンがもっとも感じ取られる部位。だからこそ、チンコ型の針が出てくることの恐怖が際立つ。

注目すべきなのは、主演のマリリン・チェンバースが本物のポルノ女優だということ。ハードコアポルノ「グリーン・ドア」で大勢の男に強姦されていた彼女が、本作では男たちを襲う側になり、大立ち回りを披露する。

「バーン!ドジャーン!」という大仰な効果音に笑いを誘われてしまうが、これは共同製作者アイヴァン・ライトマンによる仕事の可能性大。前作「シーバース」と併せて、HENTAI映画の栄誉を与えたくなる珍品。
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