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遥かなる山の呼び声のスフィのネタバレレビュー・内容・結末

遥かなる山の呼び声(1980年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

いわゆる民子三部作の最後の作品。高倉健登場。高倉健がかっこいいと言われるのは正直今に至るまでよく分からないが(お爺さんになってからの印象が強いからかもしれないが‥)馬を乗りこなしてみせるシーンであーなるほどこの身のこなしと筋肉なのかなぁと納得したようなしないよう気になった。きっと本物はもっとかっこいいタイプの俳優さんだろうな。

倍賞千恵子の演技は素晴らしいし、民子は疑うことなく尊敬すべき立派な人だけれど、民子の健気さは痛々しいほどであり、それがこの作品を好きになりきれない理由。
大自然の中で1人で頑張る子持ちの美人の牛飼いを助けて暮らす、その美人は、罪を犯した自分を待っててくれる‥誰が彼女のことを好きにならずにいられようか。ちなみに虻田は最後に良い人面して出てくるが、本来なら彼も手錠を嵌められて電車に乗っていなきゃいけないはず‥こういう演出になること自体、女の痛みや苦しみに対して社会全般が甘かったということがよく分かる。

吉岡秀隆の子供時代もとても可愛らしい。
高倉健、倍賞千恵子、吉岡秀隆のトリオは映像からも幸せが溢れていて、この3人が美しい北海道の大地で、家族としていつまでも幸せに過ごしていくことを心から願う。
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