まーしー

トーマス・クラウン・アフェアーのまーしーのレビュー・感想・評価

3.5
大富豪と保険会社の女性調査員が、盗まれた名画を巡って駆け引きするラブ・サスペンス。1968年の『華麗なる賭け』のリメイク。

この作品、キャスティングの良さに尽きる。
大富豪トーマス役に5代目ジェームズ・ボンド役で知られるピアース・ブロスナン。本作でも、お金と女性に困らない役。行動の1つ1つがスマートで色気も漂う。
そのトーマスがモネの名画を盗んだのでは?——そう疑う女性調査員キャシー役にレネ・ルッソ。最近では『マイティ・ソー』の王妃役で知られるが、彼女もまた美貌の持ち主。本作では見事な裸体も披露。

この二人が、事件に恋に、大人の駆け引きを繰り返す。
熟年の男女の駆け引きだけに、真っ向勝負ではない。化かし合い、腹の探り合いには、どこか回りくどさを感じる。が、個人的には大人の余裕があって羨ましく思えた。

盗難事件も男女の恋も二転三転するところは、最後まで飽きさせない展開だろう。
名画を盗む手法もお見事。犯罪ながらも小気味よさすら感じる。

最後はスカッとすること間違いなし。決して有名な作品ではないものの、大人の色香が漂う良作だと思う。