イチロヲ

故郷(ふるさと)への長い道/スター・トレック4のイチロヲのレビュー・感想・評価

4.5
地球を襲う強大な宇宙生命体を静止するべく、対話能力を備えたザトウクジラを絶命以前の20世紀から救出しようとする。劇場版「スタートレック」の第4作目。スポック役の俳優が監督を兼任している。

前作で鹵獲した敵対者の宇宙船を改修して、23世紀から20世紀へとタイムトラベルを敢行。現代の捕鯨問題を半ば無理やり絡めているが、深刻な社会派メッセージは希薄。全体的にテレビ版のコメディ・パートを長尺で映画化しているような印象を受ける。

1986年のサンフランシスコに降り立ったクルーは、チームに分かれて捜索を開始。世代間ギャップのコメディが主軸であり、水族館のクジラに抱きつくスポック、LSDの過剰摂取者にさせられてしまうスポックなど、「スポック萌え」を楽しむ方向性になっている。

完全に「BTTF」の影響下だが、SFエンタメ作品として出色の出来栄え。クルーの隠密行動が都合よく進んでしまうところも、この吹っ切れた作風なら全然オーケー。そして、エンタープライズA型と対面したときの「我が家だぞ!」に感涙必至。
イチロヲ

イチロヲ