確かに演出や芝居、炎上シーンの見事さなどは素晴らしいが、映画としては三島由紀夫の原作が偉大すぎて、ダイジェスト版としか感じられなかった。
とりわけ、史実とも小説とも異なる中途半端な後味の悪い終わり方…
このレビューはネタバレを含みます
これは…。うーん。……。
三島由紀夫の原作はすごく好きで、もう5回くらい読んでいるけれど、あの原作の豪華絢爛な形容、心理描写の横溢に触れてしまうと、この映画は少し物足りないと感じてしまうかな。
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あの三島のネチネチネットリ金閣寺が普通のサスペンス映画になっててある意味ではようやった感。ラスト変わってたのはかなり解せないけど。
炎上シーンの破滅的なモノクロ映像美、雷蔵と仲代の二大スターと大映常…
原作が一人称なので、主人公の内面の変化をどのように表現するのか気になっていたが、内面の複雑さはあまり追求せず、きれいにまとまっている印象。白黒の良さを最大限に活用した映像美もさることながら、市川雷蔵…
>>続きを読むなんとも切ない話。
市川雷蔵が、後々の大スターオーラをまだ出さず(消して?)屈折したものを抱えた吃りの青年僧を素直に演じていた。
仲代達矢は、若い頃から彫りの深い顔立ちで、脚の悪い青年なのにそれを…