わせ

牡丹燈籠のわせのレビュー・感想・評価

牡丹燈籠(1968年製作の映画)
3.7
日本三大怪談のうちのひとつである牡丹燈籠。多少の改変はあったが、登場人物の解像度は凄く高かった。浮世とあの世の住人の逢瀬、雨月物語を思い起こさせる。あるお盆のこと。初めは謙虚なお霧も 愛するひととの時間を過ごす度にどんどんと自身の欲望に忠実になってゆく。一緒に帰ろう黄泉の国。封権的な社会とその奥で黒く燃える人間どもの欲は幽霊の怨念よりも薄汚い。隣人夫婦が金の亡者となるシーンはテンポもよく、ドタバタコメディ感がありクスクスと笑える、落語で聞いてみたら面白そうだなと思った。南無妙法蓮華経⋯。
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